照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

生き方

"世間ではイケてる扱いだけど、ダサいと思うことーガウチョパンツ・・・"に同感

"世間ではイケてる扱いだけど、ダサいと思うことーガウチョパンツ・・・"というツイッターの記事に目をひかれ、その元となっているガールズちゃんねる(2/5)を読んでみた。 "女子の女子による女子のためのおしゃべりコミュニティ"とあって、女子には程遠い私…

自分の立てる音にもう少し敏感になろう

私はこのところ、図書館の閲覧席を利用することが多い。私が利用する奥の席は、書架を背に壁に面して座るので、とても静かで集中できる。聞こえるのは、サラサラとシャープペンなどの筆記具を走らせる音くらいだ。 そんな中で集中を妨げるのは、鼻水を啜り上…

「いつか・・・する」の"いつか"なんて永遠に訪れない

このところ毎日、持ち物の処分に精を出していたが、ようやく一段落した。もともとは、部屋のリフォームが念頭にあってのことだったが、やっているうちに身仕舞いということも意識にのぼってくる。いつパッタリとこの世を離れても、残された物の処分にあまり…

心の中に静かに深く分け入ってくる『シーモアさんと、大人のための人生案内』

遅ればせながら、『シーモアさんと、大人のための人生案内』を下高井戸シネマで見てきた。昨年公開されたこの映画についてはまったく知らなかったのだが、下高井戸シネマで上映されるということで、どんな内容か公式サイトの予告編を見てみた。そして、これ…

本の処分をしながらいろいろと考える

このところ、また荷物の整理をしている。私の部屋で家具と呼べる物は、小さな折りたたみ式のテーブルと籐のスツール、それと2段のカラーボックスが4個だけだ。ここに納められているのは、日樹的に使用する小物類の他は、語学学習関係を含めほぼ全てが書籍だ…

ユーモラスな語り口に耳を傾けているうちに、〈なるほどね〉と納得する本

『望遠ニッポン見聞録』(ヤマザキマリ著・幻冬舎・2012年)を手にしたら、テーマごとのイラストが面白く、早速読んでみた。私は、ヤマザキマリさんのお書きになるものが好きだ。物の見方、考え方に共感することが多い。というよりもむしろ、(ああそうか)と気…

自分を、永遠にお姫様の地位に留めてくれる王子様なんて、所詮いないのだ

web上の記事を見ていると、30代はおろか、40代になっても結婚を夢見続ける人は多いのだなと感じる。 ある30代女性の相談に、回答者の菊乃さんという方が、"30歳を超えて「いつか王子様が」と待っていたら、やってくるのは「親の死」です。その時あなたは何歳…

この冬大活躍ー手づくりの特製腰当て

仕事をしていた頃、冬ばかりかほぼ一年中、私の身体は冷えていた。特に腰の辺りが寒く、使い捨てカイロは必需品であった。腹巻にレギンス、ソックスにカーディガンを着用するだけでは足らず、腰だけなく、場合によっては、肩の中央(うなじの下)とお腹にも、…

時には自分に魔法をかけるーうまくゆく、うまくゆく、きっとうまくゆく

「できる、できる、きっとできるわ」とおまじないのようにメアリー(『秘密の花園』の主人公)が唱える言葉は、何かがギリギリ状態の時、私が自分に言い聞かす言葉でもある。但し、私の場合は、「うまくゆく、うまくゆく、きっとうまくゆく」だ。 簡単な例でい…

老人の定義を変える真の狙いは?ーつい裏を考えてしまうのだけれど

現在65歳以上とされている老人の定義を75歳に引き上げるべきと、日本老年学会と日本老年医学会が提言したようだ。ちなみに、65歳からは準高齢者との位置づけらしいが、何だか裏でもあるのかなあ~と考えてしまう。 "心身共に元気な人が多く、高齢者とするの…

"コツコツと積み上げたものが運という気を招きよせる"ー『色を奏でる』より

志村ふくみさんが若き頃、黒田辰秋さんから頂いた言葉「運・根・鈍」を綴った章も良い。"(『色を奏でる』ちくま文庫) "鈍ということは、一回でわかってしまうことを、何回も何回もくりかえしやらないとわからない。くりかえしやっていると、一回でわかったも…

心に響く「藤原の桜」ー志村ふくみ『色を奏でる』より

志村ふくみさんの『色を奏でる』(ちくま文庫)は、ご自身が一枚の布として織りだされているかのような、とても味わい深い本だ。とりわけ印象深いのが、次の一章だ。 「藤原の桜」(P・116~122)は、大岡信さんの「言葉の力」という文章が教科書にのったことが…

やりたいことはルーティン化すれば上手くゆく

この頃ルーティンという言葉をよく耳にするが、私にも一年を通して続けていることがある。私は、毎日起きぬけにシャワーを浴びるのだが、仕上げに約1分の水シャワーを欠かさない。 この時期はまだ〈冷たい!〉で済むが、大寒の頃になると、水の冷たさが刺す…

ボッーとしていたら"今"はあっという間に飛び去ってしまう

ポッと空いた隙間時間。本を読むほどには集中できず、ましてや、掃除や片付けなんてとんでもなく、ただボッーとしていたいと感じる時、テレビを持たずに良かったと思う。 テレビは、考える要素なんてこれぽっちもなく、画面を追っているだけでそこそこ楽しめ…

生きるって、明日でも明後日でもなく、"ようするに今なのだ"

大晦日は、風もなく暖かで、まさに穏やかなと形容するにぴったりであった。水を使っての大掃除に余念がないお宅の側を通り過ぎながら、ご精が出ますねと心の中でつぶやく。だが、特別な掃除もしないで、まったくお気楽サンそのままに散歩している自分に可笑…

『映画を食べる』ー池波正太郎

『映画を食べる』(池波正太郎著・河出文庫・2004年)を読んでいると、無性に映画が観たくなってくる。 『池波正太郎の銀座日記』も、映画と食の話が満載だが、こちらの方が、自分が実際に見た映画と多くが重なるので、面白味がグンと増す。更には、もう一度見…

年の瀬なのに実感が湧かないなり

もう少しで今年も終わるというのに、なんだか実感が湧かない。日本で新年を迎えるのは、5年ぶりだからなのか。もっとも日本にいたところで、お餅にもお節料理にも縁がなく、お正月もごく普通の日常食で過ごしていた。 自分の家族を持つ前も、持ってからも、…

言葉で自分をアピールするよりは〜自分がイメージする自分になる方が効果的

自分をわかって欲しくて、自分はこういう人間なんだアピールをどれほどしようと、結局は伝わらない。だって自分がイメージする私は、あくまでもこう見えたらいいなの自分だから。 翻って他者は、自分のバイアスを通したあなたしか見ていない。だから、像が重…

私にとっての旅

仕事をしている時、私にとっての旅は逃避であった。旅の予定を入れたその日から、早くこの場から逃れらたいと、出発の日を指折り数えて待っていた。一週間前になると、なぜこの日にしなかったのかと悔やむほどに、旅への思いがグンと高まり切ないほどであっ…

価値観の違いは生き方の問題ーどちらが良いとか悪いとかではない

前回に引き続き、『周平独言』(藤沢周平・中公文庫)から引用させて頂く。 「書斎のことなど」の章に、"・・・私は所有する物は少なければ少ないほどいいと考えているのである。物をふやさず、むしろ少しづつ減らし、生きている痕跡をだんだんにけしながら、…

『役に立たない日々』に力が湧いてくる

『役にたたない日々』(佐野洋子・朝日文庫)が面白い。私は、この方のズバズバした、露悪的とも思える物言いが好きだ。人から、少しでも上品に、知的に見られたいという意識など、僅かも感じられないところに潔さがある。 "パンがなかったので、コーヒー屋に…

徳島で身も心もリフレッシュー良い旅だ!

徳島へ向かう高速道路を走っていると、自分がまるで映像のワンシーンに入り込んでしまったかのような錯覚に陥る。日付も曜日も場所すらも、遥か彼方へふっ飛んで、ただ、私はここにいると感じる。 左手に時々現れる海に右手の山なみは、いかにも日本の風景そ…

"言葉の代わりに、見て気がついていくことでその虫の気持ちがわかる気がする"

"いきものとおしゃべりするには、観察するのがいちばんだ。子どものころ、ぼくは、虫と話がしたかった。おまえどこに行くの。何を探しているの。虫は答えないけれど、いっしょうけんめい歩いていって、その先の葉っぱを食べはじめた。そう、おまえ、これが食…

日々の暮らしに疲れを感じた時はこの詩をー「小さな娘が思ったこと」

カフェで、耳に飛び込んできたママさんたちの会話に、だいぶお疲れかなと感じることがある。もしくは、理不尽に子を叱りつける声にハッとしたりもする。そんな時不意に、茨木のり子の、「小さな娘が思ったこと」という詩が浮かんでくる。 (ひとの奥さんの肩…

自分の目的に向かって真っしぐらー先ずはその徹底した資金作りに脱帽!

NHKの地球ラジオという番組に、「旅人は見た」というコーナーがあって、世界各地を旅されている方々が、現地から旅の様子を話してくれる。どの方の旅もユニークで、毎回の放送が楽しみである。今回はそのうちの一人、自転車で世界各地を旅されていた小口良平…

"追求していく気持ちの強さ、それこそが才能"ー『永遠のディーバ』より

『君たちに明日はない』のシリーズでは、この4がとてもいい。どの章もそれぞれに味わい深いのだが、タイトルにもなっている「永遠のディーバ」が特に良い。 このシリーズは全て、リストラを断行せざるを得なくなった企業で候補に上った従業員と、それを請け…

ダイナミックさが感じられる本ー『国境のない生き方 私をつくった本と旅』

散歩のついでに図書館に寄って、『国境のない生き方 私をつくった本と旅』(ヤマザキマリ・小学館新書・2015年)を手に取ってパラパラめくっていたら、開高健とか島尾敏雄という文字が目に入った。 安部公房をはじめ影響を受けたという他の作家についての記述…