照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

車窓からの眺めにうっとりと〜ドレスデンからプラハへは電車がおすすめ

プラハへは、ドレスデンから急行で二時間と近い。国というより都市間の移動という感じだ。だが、通貨も違えば言葉も違う。英語も通じにくい。距離ではないのだ。

エルベ河沿いに進む列車からの景色は素晴らしく、川遊びのボートや遊覧船、取り囲む山々を眺めながら心楽しくなってくる。山の向こうの村々へも想いは広がる。そこには、どのような暮らしがあるのだろう。

列車が山あいに差し掛かると、駅を覆うように立つ木々に目が留まった。さくらんぼだかプラムだか、深紅の実が天辺までぎっしりだ。降りて確かめてみたい誘惑をなだめる。

二時間の旅はあっという間だ。山々が遠くなってきた。プラハも間近いかと、途中から乗ってきた女性に尋ねてみた。親切だが、あいにく言葉が通じない。切符を見せると、下車駅までを指折り数えて教えてくれた。お礼の言葉だけでも覚えてくればよかったのにと、悔やむ。

言葉だけではない。ドボルザークカフカが好きという割には、チェコについて何も知らない自分に呆れる。この国の歴史や経済、教育から人々の生活まで、知りたい事が次々に浮かんくる。

自然の織りなす光景は強い。風景画が苦手だったように、風景そのものへの興味も薄かったが、今はすっかり魅了されている。

景色に刺激された好奇心が、その地を、人々を知ろうと広がってゆく。私にとって、旅をするとはこういう事なのだ。