照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

個々の画家の作品の多さに圧倒される〜ベルリン絵画館にて

ベルリン絵画館では、(これだけの画家の作品を、これほど集めるとは)、ヨーロッパの底力の前に、ただ圧倒されていた。

尽きない泉のように、見ても見ても終わらない・・と錯覚するほど、収蔵作品の多さに驚いていた。ここが日本との違いだ。いつかロンドンで、「日本にも美術館があるだろう」と言われた言葉が蘇る。

ここでは、(珠玉の一枚)と崇めるような展示の仕方ではない。例えば、ラファエロ( Raffaello Santi)作品だけの部屋があるように、一人の画家の作品が多い。

かつて、ロサンゼルス・サンタモニカ山に立つポール・ゲッテイ美術館でも、その収集力に驚かされたが、また趣が異なる。資金力ではなく、文化全般の豊かさの違いのような感じだ。絵画館内に足を踏み入れた時の、雰囲気の違いかもしれない。

もちろんポール・ゲッテイ美術館は、優れた学芸員がいると窺わせる素晴らしい美術館だ。作品の展示の仕方が絶妙で、館内設備も快適、そのうえすべて無料だ。(2006年)つまり、美術館としての良し悪しではなく、絵画が育まれた風土の相違だと思う。

西洋美術史の試験で、解答用紙裏への自由記述で、(絵画を通して、それぞれの国の歴史や地理、文化をも学んでいきたい)と、書いたのを思い出す。

印象派やその前後の絵だけに関心を寄せていた頃は、画家個人の紡ぎだす世界を感覚だけで捉えていた。次第に鑑賞だけでは飽き足らず、美術史に関心を持ちはじめた。

そのおかげで、世界が広がったような気がする。美術を通して知識を得、考えを深めるのは楽しい。さまざまな一枚から、連想が果てなく広がっていく。