照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

再びオスロへ〜見飽きない風景に長時間の列車も意外に早く感じられる

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ベルゲン駅8時出発の急行列車でオスロへ向かう。来る時とは逆側の座席だ。通路側を指定していたが、途中から窓側が空き一人でゆったり座っていた。同じ線で飽きるかと思ったが無用の心配だった。峻烈な流れが見えたと思えば、牛が草を喰む牧場とさまざまに変わる風景に、写真を撮るのも忘れて魅入っていた。おっとりとiPhoneを取り出す頃には、撮影ポイントを過ぎていた。

 

ノルウェー民俗博物館で見た屋根に草が生えた家は、沿線でもしばしば見られた。屋根に、油分の多い木の皮を敷いて水が漏れないようにした上に、土を盛って草を生やすのは、暖房効果があるようだ。北国ならでの生活の知恵と感心する。

 

検札の車掌さんは、乗客それぞれに声を掛けて回る。私の切符がオスロ空港行きなのを見ると、何時のフライトで何処まで行くのかと尋ねる。翌朝のフライトと答える。人によっては長い会話になるが、親切に対応している。いかにも仕事を楽しんでいる様子に、車内全体にいい雰囲気が生まれ、こちらも気持ちがいい。いい国へ来たと嬉しくなる。用心は怠らないが、心が寛ぐ。

 

午後3時半過ぎに、空港に隣接するホテルへ到着。改めて、電車で30分程のオスロ市内へ行くのが面倒になってしまった。真夜中近くまで明るいので、市内見物をする気になれば時間的余裕はあるが、無理はしない事にした。ホテルから徒歩1、2分の空港内で、夕食を見繕って部屋へ持ち帰る。

 

翌朝4時過ぎにチェックアウトすると、ロビーには早朝出発の客のために、コーヒーや果物が置かれていた。りんごとバナナを頂く。空港のそばとはいえ、早朝に一人で空港へ行くのは大丈夫かと気になっていたが、フライトを終えたクルーが次々とホテルへ入ってくるので人通りは絶えない。杞憂に終わって良かったとホッとする。さよならノルウェーと挨拶してフランクフルトへ向かう。