読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

シュムリアップはBeautiful?

f:id:teruhanomori:20141117174345j:plain
屋根付きの橋から子供達の水遊びを眺める   右側 橋の手すり上部辺り
f:id:teruhanomori:20141117174422j:plain
 
見学を終えホテルで休んだ後、ブルーパンプキンまでトゥクトゥクで行く。食事が来るのを待っていた時、少し離れた席の女性と目があった。軽く会釈すると間もなく、その方が私の前の席に移ってきた。食事の間は、とりとめもない世間話に終始した。母国語での会話をしたかったのであろう。「あなたを見た時、英語を話せると思ったのよ」の言葉に、会話相手としては語学力が不足している私は恐縮してしまった。ショートパンツ姿の若い女性を目にする度、私はあの格好が嫌いだと力説していたのも可笑しい。オーストラリア・メルボルン出身で、ここシュムリアップで英語教師をなさって3年になるという。ここのカレーが好きで、仕事帰りに時々立ち寄るそうだ。この街が好きだというが、「beautiful」という言葉にやや驚いた。その対極のような気がしたが、街歩きをしているうちに、僅かながら彼女の気持ちが理解できたように思えた。
 
三日目は街歩きした。若い人が多いせいか、エネルギーが感じられる。オールドマーケットから通りへ出れば、丁度停まっていたスクールバスの中から、子供達がはにかみながら挨拶してくれる。私も手を振って答える。(この国の未来は君達の中にあるんだ)と励ましたい思いも、旅人の感傷か。
 
内戦で途絶えたかつての絹織物を復活させようと、この地に住んで奮闘されている、京都出身の森本さんという方が設立されたクメール伝統工芸研究所を訪ねた。床下にある工房から見学する。糸を紡ぐ人、機織りをする人、他の作業をする人、それぞれが黙々と仕事に勤しむ。傍らの幼子が物珍しげに私の方へ寄ってくるが、あやす言葉も持たずに残念であった。いつもの事だが、カタコトでも覚えてくるべきであったと悔やまれる。高床式の建物の上には展示販売スペースがあり、茶系の絹のスカーフを買い求める。珍しい黄色の繭から織られたストールもあったが、私には使う機会が無さそうで止めておいた。その後は、またぶらぶらと歩く。
 
屋根付きの橋の上に置かれたベンチに座って、水遊びの子供達を眺めたり、蓮の実売りに物珍しさを感じたり、楽しくなってくる。確かにbeautifulだ。
汗だくになりながら、あちこち歩いてホテルまで帰ってくる。数分歩いただけで汗がふきだしてくるのに閉口して、すぐトゥクトゥクに乗ってしまう自分にしてはよく歩いた。
 
四日目は、夕方には空港へ向かうので、なるべく汗をかかずに過ごした。ホテルに待機しているトゥクトゥクに乗って、冷房が効いたブルーパンプキンへ食事に行ったり、ホテル内でマッサージを受けたりした。プールサイドで日差しを浴びる気にはなれず、ロビーで民族楽器に耳を傾けたりしてリラックスしていた。あっという間の滞在であった。また訪れる日はあるだろうか。