照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

ぐるっと阿蘇 その2〜雄大な大観峰からの眺め

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大観峰  涅槃像のように見える阿蘇五山
 
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大観峰  雄大なパノラマ
 
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 凍っている 古賀の滝
 
食事の後は古賀の滝に向かう。田圃に囲まれたのどかな駐車場から、何処に滝がと訝しく思いながら歩いて行く。途中には、山を切り開いたささやかな牧場などもあって、阿蘇名物の赤牛がまるで彫刻のようにじっとしていた。
 
坂道に差し掛かると、ご自由にどうぞと書かれた箱に、杖が何本も置かれている。滝までの道は、アップダウンが激しく息が上がる。杖をお借りすれば良かったと、気付くのが遅かった。ハアハア言って辿り着くと、厳寒期だけあって滝は凍っていた。
 
次は仙酔峡に向かうが、阿蘇山の噴煙がこちら側に流れているため立ち入り禁止になっていた。つつじの名所ということだが、噴火の具合や風向き次第では行けない場合もあるだろう。自然の事は、タイミングが難しい。だがその季節に、5万本のミヤマキリシマが山肌を覆い尽くす光景は、さぞ見事であろう。
 
仙酔峡は諦めて阿蘇神社に向かう。神社周辺の小路は、観光地の雰囲気で土産物さんが並んでいる。私も、馬ロッケなる馬肉入りコロッケを買ってみた。揚げたてを頬張ると、その熱さが身体を温めてくれる。
 
次は、外輪山の最高峰である大観峰へ向かう。阿蘇五山が一望できる、まさにパノラマという言葉通りの素晴らしい場所だ。駐車場から展望台へと歩くうちに、この雄大さにすっかり魅せられてしまった。広々として気持ちがいい。
 
噴煙たなびく方角が仙酔峡側かなと、位置確認をしてみる。阿蘇五山を左から見ると、確かに涅槃像に見える。展望台からの戻り道、まわりの草原を眺めれば、ハングライダーもいる。気持ち良さそうに風に乗っている。
 
この辺りの道路は、ミルクロードと呼ばれているだけあって牧場もたくさんある。赤や黒の牛が景色に調和している。売店で、瓶入りの牛乳とソフトクリームを買ってみる。散策で乾いた喉に心地よい。このまま大分方面に向けて車を走らせたらさぞ気持ちが良いだろうと思う。だが、次回のお楽しみに取って置く事にする。今晩は熊本泊まりだ。
 
阿蘇駅近くの道の駅を少しだけ覗いてから赤水まで帰る。車を返して駅に着くと、程なく電車が来た。熊本行き普通電車は、乗車してから整理券を取るバス方式だ。
 
地元の足となっている電車には、高齢の方や学生が多く乗車していた。特急で行くより多少時間がかかるが、この時間帯は普通電車の方が先に熊本へ着く。時にはローカル列車も、地元の雰囲気がわかっていい。
 
熊本での夕食は、菅乃屋さんで馬肉三昧だ。以前フレンチの店で供された馬肉は、マグロの赤身のような食感で全く抵抗なかった。今回は二度目ということもあって、馬刺しから焼肉に握りと、いろいろな味を楽しんだ。
 
人と一緒の旅も良いなと思いながら、馬肉料理に舌鼓を打つ。本当に良い旅であった。ご一緒させて頂いた事に感謝する。