照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

仕事納めの日

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昨日は仕事納め。朝から大掃除のつもりが仕事に追われ、自分の分担箇所も人の手を借りながら何とか終えた。納会までの僅かな時間も慌ただしく仕事を続けたが、こんな年の瀬は初めてだ。秋口より忙しい日々が続いたが、その余波なのか。
 
昼食を兼ねた納会では、ビールとワインに豪華弁当で良い心持ちになる。毎年客先から頂くドイツの白ワイン・リースリングはとても美味しい。ドイツに本社があるこの会社では、世界中にどれほど沢山のワインを届けているのだろうと特製ラベルを眺めながら思う。料亭のお弁当は納会に相応しく、見た目も綺麗で量もたっぷりだ。ふと、いろいろな納会が頭を過る。お通夜のように、自席でぼそぼそお弁当を食べた事もあった。
 
突然会社が無くなるという事態に驚いた日から、今年で10年余りが過ぎた。そのだいぶ前から軋み始めていたにも関わらず、100年の歴史に寄りかかり過ぎた結果であった。まさに青天の霹靂から半年以上経って、自分の所属していた部門が、12月20日から新しい会社へすんなり移行出来たのは運が良かった。曜日の関係で、19日まで前の会社というのが中途半端な感じだ。どのようになるのか不安もあったが、振り返れば順調な日々であった。他部門の同僚たちが移った会社は、なかなか苦労が多く、数年前に事業廃止となってしまった。話を聞いて、いつまでも安泰のものなど無いと改めて思い知らされた。
 
この安定した10年に思いを馳せつつ、同僚たちと他愛の無いおしゃべりをしているうちに、中締めの時間になった。上司や同僚へ挨拶をして、私は失礼する。お疲れ様と、心の中で自分へも労いの言葉をかける。
 
日差しの高い午後、ウキウキと駅までの足取りも弾む。やや長い正月休みが、嬉しさの後押しをする。慌ただしいのはもう沢山。何もせず、頭を空っぽにしてぼっ〜としていよう。新しい年に向けて、心身共にリフレッシュだ。