照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

如月の終わりに

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早咲きの桜  調布にて

ボイストレーニングに向かう朝はいつも晴天で、それだけで心が弾む。通勤の時とは逆へ向かう可愛い電車に乗っていると、沿線沿いのお宅の庭に、白、赤、ピンクと、梅の花が今を盛りと咲き誇っているのが見える。

乗り継いだ電車の窓から、遠目にも鮮やかな紅梅が目に飛び込んでくる。更にバスに乗って行くと、あちこちの畑や庭に、やはり満開の梅の花だ。

前回と同じく、ほんの一瞬、富士山を眺め気をよくしながらバスを降りて歩いて行く。と、今度はるり色のオオイヌノフグリに黄色の菜の花、ピンクの桜草と、足元にも春色が溢れている。どこもかしこも春だと、良い気分のまま進んでいくと、思いがけず早咲きの桜にであった。嬉しさも更に満開。

風は冷たいけれど、季節も私の心の中もすっかり春だ。このようなほんのちょっとした事が、自分を元気づける。大袈裟に言えば、生きていて良かったという感じだ。元気が出ると、少々しんどい事にも向かっていける気がする。働いていれば、日々自分を鼓舞しなければやっていけないほど苦しい事もたくさんある。

野の花に勇気づけられたり、時には自分を叱咤激励しながら、明日からの一週間に備える。昨日で如月は終わり。今日から新しい月が始まる。おはよう弥生!