照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

ストレスの自覚は心のささやきに耳を傾けることから

心がざわついてイライラが高じてきたら、深呼吸をして息を整えると落ち着くとはよく言われる。それを頭では十分解っていても、いざとなると、なかなか上手くいかない。呼吸が浅くなり、脳が興奮状態に陥る。それでも何とか、感情をコントロールしようとする。

だが、人前で抑制し続けた感情は、心の中に溜まり続けてゆく。ほぐれることのないストレスは、自分をどんどん緊張させ続け、やがては身体症状となって現れる。

人から見れば、何だそんな事と思われるようなことでも、当人にとっては重い。人がどのような場合に、何をどう感じるかは、まったく千差万別だ。人はむしろ、誰かに訴えても取り合って貰えないような小さなことを気にしがちだ。それが積もり積もって、当人を苦しめる過大なストレスとなる。

ある方が強度のストレスから言語障害に陥り、そのストレスの原因となった環境から離れて数ヶ月経った今尚、元に戻らず苦しんでいるという話をつい先日聞いた。それ以来、ストレスについて改めて考えている。

ストレスが免疫力を低下させ、さまざまな病気の引き金になるとはよく言われる。それでも、人は自分の事とは捉えにくい。日頃から自分の心の状態を気にかける人は、あまりいない。自分でも、こんなことと思い込むような些細な事が、じわじわと身体に影響を及ぼすとは考えもしない。ストレスにはほとんど無縁だとすら思っている。体調不良が長引いて初めて、ストレスの存在が浮かびあがってくる。

こじらせる前のちょっとした身体の不調に気付くには、心の声に耳を傾ける習慣も大事だ。どうしても心に引っかかり続ける小さな事にこそ、なぜなぜを繰り返して探る必要がある。原因が分かったら、取り除く方法を考え、実行する。いわゆるストレス解消だ。

自分には無関係と思っている人ほど危ない。心のささやきを無視している間に、身体の内部で密やかに重大な病気へと進行している場合もある。それを防ぐためにも、先ず自分を大事にするを目指そう。ストレスを侮ってはいけない。