照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

旅先では興味のあることだけを

せっかくの海外旅行と頑張らずに、一人旅では、目的を自分の関心があることのみに特化しよう。観光地ばかりを巡りたければそれもいい。その場合は、むしろ効率良く回れるツアーに参加することをお勧めする。

例えばパリに行くとしたら、大概の人が、一度はモナリザを見ておこうとルーブル美術館へ足を運ぶだろう。でも、感心が無いのに有名な場所だからといって出かけるのは無駄だ。買い物に興味がある人なら、専門店からデパート、スーパーに蚤の市にマーケットと思いつく限り見て歩いた方が面白い。但し、高級店へは、おしゃれな装いで!

街歩きが好きな人は、安全を考慮しながら、さまざまな地区へ出かけてみるといい。だが昼間の時間帯とはいえ、人通りも少なくなり、落書きやゴミが増えて来たら即座に引き返した方が安全だ。そして、出かける前にはおよその地図を頭の中に入れておき、道路で地図やスマホを眺めたりしないこと。

私は20年程前になるが、たまたまロンドンでシェークスピアの『十二夜』を観て、芝居の面白さに目覚めたことがあった。英語も解せないのに、何故か笑い転げていた。

きっかけは、TIMEOUTという情報誌で、たまたま上演を知ったことだ。それまでシェークスピアに全く関心はなかったし、また話の筋も知らなかった。にも関わらず、ぜひ観なくてはと思ったのだから縁は不思議だ。

帰国の前夜でもあり、正直帰りの足は心配であったが、興味の方が勝った。芝居が終わるとすぐタクシーを探した。運良く見つけたタクシーに私が乗ろうとした途端、反対側のドアから女性が乗り込んでしまった。その人は、運転手さんに、降りるようにと促されてもがんとして動かない。しばらく座っていたが、発車する気配がないと解って渋々降りた。

遅い時間に地下鉄で帰る気はしなかったのでホッとした。何しろ臆病で、英語も不自由な一人旅初心者であった。ホテルへ着くまで、さすが定評のあるロンドンのタクシーと、運転手さんには大いに感謝した。

これが、テーマを決めた旅のきっかけになったように思う。ちなみに翌年は、ロンドンへ芝居だけを観にいった。旅では、自分のやりたいことに特化した方が充実度は高い。ぜひ、テーマを決めて、自分の旅を楽しんでほしい。くれぐれも、興味の無い事へ時間やお金をを割かないように!Bon voyage!