照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

日頃の危機管理意識が身を守る

台風の影響で、昨日は早朝から激しい雨が降ったり止んだりしていた。このような日は、雨の止み間をみて、いつもより更に早く家を出る。そうすれば、急に強い降りにあっても、どこか建物のひさしを借りてしばらく様子見ができる。だが時間に余裕がなければ、ちょっとの間の土砂降りでも歩き続けるしかない。

駅までへは難なく着き、2線を経由してさらに山の手線へと乗り継ぐ。すると次の駅で、発車したと思いきや、いきなりの急停車だ。立っている人はほとんどが倒れ込みそうな勢いであった。早い時間帯で車内が空いていたため、私も手すりに捕まっていなければ間違いなく転んでいただろう。その駅で、非常停止ボタンが押されたとかでしばらく止まる。

緊急停止は、朝の山の手線ではしばしばあることなので、私は必ずどこかにつかまって用心している。これは、私鉄に乗車している時でも同様だ。そうすれば、少しの注意で、しなくてもいい怪我など未然に防げる。これなどはささやかな例だが、いつ何時、予期せずに大きなことに巻き込まれるかもしれない。

以前、南三陸町へボランティアで訪れた折、地元の語り部さんから、常に危険を察知する力を養っておく重要性を伺ったことがある。その方は、自分の住む地域の地形を熟知し、いざ津波が来た際には、どこをどのように抜ければ安全な場所まで辿りつけるかを日頃からシュミレーションしていたという。あの日、結局それが役立ったということだ。

但し、何でも習慣にしておかなければ、いざという時使えない。例えば、ひったくりに遭わないよう、バックは常に道路側とは反対に持つというような、ちょっとした工夫を日々続けることが大事だ。また、スマホに気をとられ、周囲への注意を疎かにするのは最も危ない。悪事を企む人は、誰かの隙をじっと窺っている。

今の世の中、不可抗力としか呼べない事に遭遇した場合はどうしようもないが、それでも自分の機転で、最小の被害で食い止められることもある。自然災害であろうと他の場合であろうと、何とか対処できるよう、日頃から危機管理意識を高めておきたい。そして、自分の身を守るのは自分という耳慣れた言葉を、今一度肝に命じたい。