照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

電車内に忘れ物をした時すぐに見つかる三つのポイント

私は、友人が電車内に忘れ物をした折、その一部始終に付き合った事がある。その経験から、電車内に忘れ物をした時、直ぐ見つかるよう、覚えておくと良いことを三つほどあげる。

1番目は時刻。何時の電車だったか、降りた駅で、気づいた時点で確認しておくと良い。およそでも、分かっていた方が探しやすい。
2番目は、荷物を置き忘れた場所。何号車の何番目のドアか、進行方向に向かって左右、どちらの網棚かまで分かっていると、直ぐ見つかる確率が高くなる。
3番目は、荷物の特徴。色、形、大きさを、的確に伝えると良い。

この3点がはっきりしていると、探索がかなりスムーズにいく。では、忘れ物顛末記をどうぞ。

山手線・渋谷駅で一緒に電車を降りた友人が、階段を降りかけてすぐ、踵を返して電車の方に走りだした。どうしたのと聞く私に、「お土産」と答えてそのまま電車の前まで急ぐ。だが、タッチの差でドアが閉まってしまった。二人で話し込んでいたため、乗換駅で、慌てて下車したのがいけなかった。友人が網棚に置いた荷物など、すっかり忘れていた。
 
近くにいた駅員さんに、電車に忘れ物をしたがどうすればいいかと聞いてみると、事務室に行くよう教えてくれた。山手線外回りで渋谷まで来たのだが、事務室は丁度降りたホームの真ん前であった。中に入って係の方に、今発車した電車内に忘れ物をした旨伝える。
 
先ず、何号車かと聞かれたが、自分がどの車両の、何番目のドアの辺りにいたかは気にしたこともなかったので解らない。だがこの前ですと答えると、さすが駅員さんは、何号車で、何番のドアすねとおっしゃる。進行方向に向かってどちらの網棚かと聞かれたが、それは即座に、左のドア近くの網棚と答えることができた。
 
次に、忘れ物の内容を聞かれた。こちらも即座に、外側にめんべいと書かれた茶色の紙袋で、中身はせんべいと答える。正確には、めという文字だけが大きく書かれている。明太子入りのせんべいで、めんべえという名だ。私たちにも初めての博多土産だが、駅員さんにも馴染みがなかったのか、「め?めんべいですか」と言うので、「はい」と答える。
 
3駅先の新宿駅に連絡を取ってくれた後で、見つかったら引き取りはどうするかと聞かれるので、直ぐ取りに行くと伝える。しばらく待っていると、新宿駅から連絡があり、見つかったとのことだ。新宿駅山手線ホームの一番先(新大久保寄り)に、事務室があるので、そこで保管していると教えてくれた。御礼を言って事務室を後にすると、折りよく来た電車で新宿まで行く。

事務室で遺失物係さんから、確認のため荷物の特徴を聞かれる。荷物の持ち主本人に間違いないということで、用紙に住所、氏名を記入、印鑑を押して引き取り完了であった。身分証明書を提示したかどうかは覚えていないが、友人が印鑑を持っていたのは用意がいいと感心して記憶に残っている。

忘れ物は、金額いかんに関わらず、何であろうと残念な思いが残る。今回はお菓子であったが、もっと大事な物を忘れた場合は、悔やんでも悔やみきれない。用心するに越したことはないが、ついうっかりということもある。そんな時、先に挙げたポイントを記憶しておくかどうかで、発見率も異なる。

私もあれ以来、電車に乗る時は、常に位置の確認を忘れない。ちなみに、ドアの上部に、車両番号が記載されている。