照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

無理するポイントがずれると 体調不良の場合

少し前の金曜日の事だ。朝、同僚が出勤してくるなり、椅子に倒れ込んでしまった。どうしたのかと聞けば、めまいと吐き気がすると、蒼白の顔で答える。

メニエール病という自己診断で、しばらく別室で休むが良くならない。朝起きた時から具合が悪かったが、大事な用事があって出てきたという。だが、小さな用事もできずにただグッタリしている。午後もだいぶ過ぎた頃、ビル内の診療所へ無理矢理連れて行かれた。

しかし、だいぶ待たされた挙句、耳鼻科の医師がいないということで、救急車で近くの病院へ搬送されることになってしまった。どうなったか皆が気にしていると、終業時間間際に、救急車に付き添った人から電話があった。もう少し時間がかかるが、自分は用事があるので誰か来てくれという。結局、別の人が病院まで出向き、家まで送り届けることになってしまった。

翌週出勤してきた同僚は、土日に休養できたためもあってか、すっかり元気になっていた。ところでメニエール病って、どこで診断されたのと聞けば、驚いたことに、以前、事務所で同様の症状で具合が悪くなった時、私が言ったからとの返事だ。

回復してから、メニエール病についてネット検索すると、全く自分の症状に当てはまっていたので、それに違いないと決めつけていたのだ。

私は、知り合いの症状に似ていたので伝えたまでだが、医学の知識があるわけではない。素人判断を鵜呑みにせず、一度耳鼻科で診てもらった方がいいと言った。そうすれば、今後また具合が悪くなった時、対処の仕方もわかる。すると、当然ながら、診療所でも救急外来でも、専門医での検査を勧められたとのことだ。

それにしても、全く人騒がせな事であった。今後、具合が悪い時は絶対会社へ来ない方がいいと言ったが、分かったかどうか、頑固者なのでちょっと疑問だ。

ある人いわく、無理するポイントが違っているよねということだが、全くその通りだ。無理して出勤して来ても、結局何もできない。具合が悪い時は、家に居るのが無難だ。ましてめまいで動けないのなら、尚更だ。

電車の中で吐いたりしたら、周囲の人にも大迷惑をかける。だが休めば、少なくても人に迷惑をかけることはない。ましてメニエール病なら、疲れや睡眠不足も原因の一つだ。絶対横になっていた方がいい。

自分の身体の状態をきちんと把握するのも、危機管理能力があるかどうかの問題だ。日々少しの変化にも、敏感になった方がいい。自分のことが分かるのは、自分しかいない。但し、意識しない限り、見えないのもまた自分だ。無理するポイントを間違えてはいけない。