照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

旅を老後のお楽しみにするのではなくー今出かけたい

私はかつて、旅を老後のお楽しみにするのもいいなと考えていた。だが今は、違う。実際、何が起こるか、まったく見当もつかない時代だ。それに、年をとったら、自分の身体的能力も、当然ながら低下するだろう。

 
そうなってからでは、旅の楽しさも半減してしまう。第一、気力が残っているかさえ、定かではない。また現実問題として、為替相場が円安に大きく傾いたりしたら、旅に用意した資金などたちまち不足する。
 
ノルウェーやスイスはもとより、昨今では、ヨーロッパのいろいろな国で、日本と比べて物価の高さを感じる。ちょっとしたランチでも、日本ならディナーが頂けるお値段だ。
 
但し量が多いので、私などは、ランチの後は翌朝まで何も食べられない。それを考慮すれば、妥当とも言える。だが、もう少し食欲旺盛な方の場合、夜もレストランでとなると、旅先での食費はかなり嵩むだろう。ふんだんな資金で、各国食べ歩きもいいが、私向きではない。
 
横道に逸れてしまった。が、ともかく、資金以外にもいろいろな点から考えると、リタイア後の旅三昧を目指してお金を貯めるよりは、今できる方法で、できるだけたくさん旅した方がいいとの結論に至った。
 
勤めていると、休暇取得が難題だ。だが、3泊5日あれば、ヨーロッパだって行ける。出張みたいな短かさでも、どうせ行くならあっちもこっちもと思わず、本当に行きたい場所だけに絞るのがポイントだ。
 
そして時期を選べば、費用もかなり抑えることができる。但し、時間のない人は、できるだけ直行便がいい。航空券の安さに惹かれて、移動に時間を費やすのは無駄だ。別のところで、費用を節約した方がずっといい。また、ヨーロッパで乗り継ぎする場合は、殊に便選びが重要だ。現地での滞在時間が、それにより左右されてしまう。
 
旅に限ったことではないが、何でも時間ができた時のお楽しみにとっておくのではなく、今を、有意義に過ごしたいと改めて思う。あれこれ思案ばかりしているうちに、機会をも逃しかねない。事を進めるには、ある程度の思い切りも必要だ。
 
それにしても、旅のことを考えているだけで楽しくなってくる。今日からまた仕事だ。次の旅のために頑張ろう。