照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

旅は楽しいーとりあえず出かけてみよう

旅って何だろう。人により、旅に出る動機はさまざまだと思うが、そこに行かなければ分からないことを、自分で確認してみたいというのが、一番大きな理由のような気がする。

写真や映像、あるいは本を読んで、その場所についてどれほど詳しくなろうと、それはあくまでも、他者の眼を通してであって、自分の眼が捉えるものとは、やはり違う。そのため、実際とイメージのギャップが大きすぎて、三大がっかりなどと言われる名所なども出てくるわけだ。

きれいな街並みや絶景、その土地の食べ物、あるいは古代遺跡に接して感激するのもいいが、時には、異次元と思える場所へも旅すると、自分の視野がぐんと広がる。

昨日お借りしたmi-coさんのブログには、もりくみこさんの、お子様にさせたい旅についての記事が紹介されている。それにはもちろん、引用されているヘンリー・ロリンズの、若者よ旅に出なさいと呼びかける詩にも、まったく同感だ。

親が、子どもに何かを教えようと、親自身の経験や世界観を語っても、そこにはどうしても限界がある。一番手っ取り早いのは、子どもが、自分の住む世界とはまったく別の場所に身を置くことだ。

自分の暮らし方との大きな隔たりを、ただ単に遅れていると見なさず、そこに飛び込んでみる。いわばカルチャーショックだが、それは、自分の幅を広げる。自分と他者の違いを知り、敬意を持って接するうちに、それまでとは違った世界が見えてくる。

私が海外へ出たのはだいぶ遅く、子どもたちが小学生の時、一緒に連れて行ったのが初めてだ。だが、スタートとは同じでも、彼等は、私などよりも、ずっと逞しい旅人になった。自分で用意した、チケットとお金と着替えをバックパックに入れて、サッーと出かけてしまう。

子どもたちから旅の話を聞くたび毎に、経験は人を成長させてくれると感じる。私が、本から長いことかけて学んだことなど、教える間もなく、一足飛びに超えて行ってしまった。むしろ、それでよかったと思う。誰かに教えられたことより、自分が得たことの方が、ずっと確かだ。

旅で成長するには、既に、頭がちと置いてけぼりの私だが、まだまだ旅はやめられない。いずれにせよ、あれこれもっともらしい理由などつけなくても、旅は楽しい。近くても遠くても、ただ出かけるだけでいい。きっと心が、幸せ色に膨らんで帰ってくるはずだ。

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