照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

人には人のやり方があるー自分のやり方を押し付けない

仕事のやり方は、本人の性格によってもいろいろと違ってくる。何でもさっさとやりたい人と、のんびりとマイペースで進めたい人とでは、当然摩擦が起きたりもする。電車内で聞こえてくる会話からも、案外これに関する愚痴が多いと感じることもしばしばだ。
 
仕事の手順が、マニュアルできっちり決められている職場なら、当然それに従わなくてはいけない。だが、日々の業務の進め方は、個人に任されている場合が多いと思う。

仕事が滞りなくうまく回りさえすれば、何ら問題はないはずだ。だがとかく人は、他人に口出ししたがる傾向がある。こうすればもっと効率良くできるのにとか、頼まれたわけでもないのに、指導するのが好きだ。それでいて、言う通りにしないと面白くない。
 
でも、どうして教えたようにしないのかと嘆く前に、一旦人に任せた以上、口出しはせず、かつ不快感を露にしないことが一番だ。つまり、自分のやり方を人に押し付けないように気をつけるということだ。

人と自分は違うという当たり前のことが、ややもすると置き去りにされがちだが、それこそが、人との関係に於いての基礎となる。皆、それぞれに自分なりの方法があると認め、黙って見ていればいい。

そして、アドバイスを求められたら、その時、適切な助言をしてあげるのがいい。相手から見て、こちらのやり方に納得すれば、受け入れるはずだ。もしくは、何も言わずとも、とっくに見習っているだろう。

それは職場ばかりか、家庭内でも同様だ。但し、何も知らない人、例えば子どもにやり方を教えることは、また別の話だ。感情的にならずに、理解できるように指導すればいい。そして、任せられるようになったら、やはり見ていればいい。

任せて、余計に手間が掛かると思っても、初めのうちはしょうがないと、どっしりと構えていることだ。誰だって、一定の見習い期間は必要だ。やがて、自分なりの方法を編み出して、習熟するようになるだろう。

ともかく、何においても、自分のやり方だけが優れていると勘違いして、無用の苛立ちなどしないに越したことはない。余計なことに心煩わせるのは、エネルギーの無駄遣いだ。これこそまさに、自分にとって非効率なことに他ならない。