照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

慌ただしい時ほどあえて音楽を

「主よ、人の望みの喜びよ」(J・ S・バッハ)は、大好きな曲だ。昨日の朝、いつもハッとさせられて、読むのが楽しみなmi-coさんのブログにその曲を見つけ、しばらく聞いていた。
 
年末に向かって気忙しくなる時期だからこそ、朝の僅かな一時、音楽と向き合っていたくなる。何かをしながらではなく、5分か10分、やりかけのことを全て止めて、心を傾けていたくなる曲だ。

ゆっくりしたい日曜の午後は、2時から、NHKFM「キラクラ」(気楽にクラッシックという意味)を聞くことが多い。その中でも特に好きなコーナーは、BGM選手権だ。前週にお題として朗読された小説や随筆の一部分に、BGMとしてぴったりだと思う曲を選んで応募する。
 
まったく知らなかった本なども出てきて、むしろその場合が殆どだが、すぐに青空文庫で探して読んでみる。夢野久作著『キャラメルと飴玉』は、お菓子の箱の中で、キャラメルと飴玉が喧嘩する、ごく短いお話だが、なかなか面白かった。音楽番組だが、本の選び方も光っている。
 
また、皆さん、合う曲をよく探されるなと思うほど、さまざまに雰囲気の異なるBGMとなる。他にも、空耳クラッシックなるコーナーもあって、日本語に聞こえる部分に、本当にねと感心しながら、一人で吹き出している。
 
じっくりクラッシックの世界に浸るのもいいけれど、合間に、しみじみしたり、笑ったりもいいなと思う。そこが、まさにキラクラの所以だろうかと、勝手に解釈している。

クラッシックに限らず、音楽を聴いていると、現実の世界が、しばし遠のく。ストレスも、いつの間にか飛んでいってしまう。時間がない時ほど、ほんの僅かでも、心寛ぐ刻を設けたいものだ。