照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

フードファディズムって?ー食品について改めて考える

朝のラジオで、フードファディズムという言葉を初めて聞いた。群馬大学名誉教授・高橋久仁子さんによると、フードファディズムとは、食べものや栄養が健康や病気へ与える影響を、過大に評価・信奉することだという。
 
テレビなどメディアで取り上げられた食品は、一時期、スーパーの棚から姿を消すほど熱狂的に買い求められたりしたが、そのようなことだ。また、特定の食品や添加物の摂取を、根拠もなくむやみに否定することもそれに当たる。
 
例えば、危ない食品添加物というようなタイトルをつけた本は、売れ行きがとてもいいそうだ。だが、身体が危険に陥るほど大量に摂るならともかく、過剰に危険視することへの警鐘を鳴らす。また、食品そのものには良いも悪いもなく、摂取量こそ問題にされるべきとのことだ。
 
巷には、あれを食べるな、いやこれを食べるなと、まったく正反対の意見があふれている。糖質制限こそが良いだの、いや駄目だの、昨今は、グルテンフリーという文字をよく目にする。多分このようなことも、フードファディズムに入るのではないかと思う。
 
私は、子どもの頃の極端な偏食が尾を引いているのか、どちらかといえば、卵、牛乳、野菜中心の食生活だ。今はもちろん、肉も魚も食べられるが、積極的に食べないだけで、食生活には、どのような主義もない。
 
ただ、素材を活かしたシンプルな調理が好みなので、あまり味付けはしない。私が化学調味料を避けるのは、良し悪しよりは、どれも同じ味に感じられるからだ。一口目の美味しい!が、決まって、アレっ?に変わる。多分、私には強すぎる味なのだ。

私が、塩、醤油などの調味料類を選ぶ時は、価格よりは成分を重視する。しかし、判断基準が厳し過ぎると、それもまた、過剰評価の方向へ向かってしまうかもしれないと思った。つまり、自分にもフードファディズムに陥る危険性があると、ラジオを聞きながら感じた。
 
確かに食品は、自分の食べ方次第では、毒にも薬にもなる。いかにも科学的根拠があるかのように、さまざまに飛び交う極端な情報に惑わされず、自分で考え、自分の身体の声に耳を傾けながら、自分で判断してゆくよりないかなと思う。