照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

ウルトラライトダウンは旅の最強アイテム

ポルトガルへ旅するにあたって、悩んだのは服装だ。東京と同じくらいの気温といっても、東京では、良く晴れてからっ風の吹く日は、実際の気温よりも体感温度はぐっと低く感じられる。ポルトガルでもそうなのだろうかと、年間平気気温や、降水量のグラフだけからは見えないことが気になり、どんなコートがいいか迷った。

膝までのダウンにするか、腰までのショートダウンにするか、もしくは、トレンチコートにインナーを付け、更にカシミアのロングカーディガンと合わせるか。悩んだ結果、薄手のトレンチコートからインナーを取り外し、代わりに、ウルトラライトダウンを中に合わせることにした。

ショート丈のウルトラライトダウンを、同僚がウールのコートの下に着ているのを見て、そのような使い方もあるのかと、昨秋私も買ってみた。本当に暖かいのか疑問視していたが、最低気温が5度くらいの朝や、風の冷たい日の散歩の折、トレンチコートの下に、試験的に着用してみた。すると、薄くて軽い組み合わせにもかかわらず、かなり暖かく、これなら大丈夫と思えた。

とはいえ、出発直前には多少の不安が頭をもたげ、ショート丈のダウンも入れようか更に迷ったりもした。圧縮袋に入れれば、旅行バッグには入るし、重量もさほどない。だが、やはり止めた。結果は大正解であった。タートルネックセーターでさえ、せっかく持ってきたからと無理矢理着たくらいなので、まず着る機会はなかった。

今回着用していったコート類は、歩き回って暑くなったら脱いで折りたたみ、ハンドバッグに入れられるというのが、最大の利点であった。荷物を増やせば置き忘れる可能性も高まるが、ハンドバッグひとつにまとめられるのは具合が良い。

これが、ヨーロッパでもパリとか、もっと寒い地域なら、迷うことなく長い丈のダウンにロングカーディガンという組み合わせを選んだだろう。コートさえしっかりしていれば、中に着るのは薄手でも十分だ。

旅する地域や季節によって服装選びは悩むところだが、軽くて暖かいのが一番、その点からも、ウルトラライトダウンは、一年中を通してお勧めかもしれない。

以前、6月下旬のチェコプラハでは、晴天にもかかわらず風の冷たさに、ダウンを着ている人が羨ましくさえ思えた。また、7月下旬のノルウェー・ベルゲンでは、朝食時に食堂で、薄手ダウンを着ている人を見かけた。それらを思い出すにつけ、いつでも軽くて邪魔にならないウルトラライトダウンのような物を持っていると安心だ。

私も、今回の旅のために買ってみたが、かなり気に入った。というわけで、もう一度強調すると、ウルトラライトダウンは、旅の服装として最強だ。