照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

目黒天空庭園

目黒天空庭園は、首都高速大橋ジャンクションの屋上に造られた公園だ。田園都市線・池尻大橋駅から近く、朝7時から午後9時までオープンしている。いつも混雑している首都高速3号渋谷線の側とは思えないほど静かで、広々として開放感もある。

大橋郵便局横のエレベーターでプリズムタワー5階まで上り、坂道を辿って天辺まで行けば、目黒区立大橋図書館(クロスエアータワー9階)の入り口へ通じている。目黒川沿いのオーパス夢広場から、もしくはクロスエアータワーのエレベーターを利用するのもいい。

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散歩の途中ここに寄ってみたら、ハマナスが既に花をつけていた。ずいぶん早いなと思いながら、鼻を近づけバラ科特有のやや甘酸っぱい香りを嗅ぐ。ハマナスは私の大好きな花だが、都内でこの花を見かけることは少なく、あっても1、2本だ。それが、ここには沢山あるので、余計に嬉しくなってしまう。

ハマナスに大きさもよく似た一重の白いバラも好きだが、どこで見かけても、こちらは良い香りに出会ったためしがない。同じく白色でもっとずっと小ぶりになるが、ノイバラは良い香りで、これも大好きな花だ。概して花は、豪華で大ぶりのものよりも一重が好きだ。ハマナスから連想が膨らんだが、この庭園にノイバラはない。

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そのまま歩を進めると、バイカウツギも今を盛りと咲いていた。これもまた好きな花だ。かつて、黒い花瓶に、たっぷりのバイカウツギを活けたことが思い出される。

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天上の畑

地上を離れ、好きな花を見ながら天空庭園を散歩していると 、何ともいえず贅沢な気分になる。おまけにここには、畑もあるし田圃もある。畑には、ジャガイモやトマト、空芯菜などが植えられていた。畑の横には沢山のミントもあった。

庭園を一巡りした後でベンチに座っていると、五月の風が心地よい。何も考えず、吹き流しになったような気分で風を受けていると、心の隅々まですっかり洗われる思いだ。

静けさばかりでは物足らなくなったら、渋谷か代官山もしくは恵比寿辺りまで歩いて、カフェで一休みというのもいい。目黒川沿いに中目黒まで行ってから、駒沢通りを恵比寿というコースもある。但し下界に戻れば、ゴールデンウィークだけあって、物凄い混雑は覚悟した方がいい。いずれにせよ、天空庭園に一度はぜひどうぞ。