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照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

リンゴの木にちっちゃな実がいっぱいーリンゴ記念日

いつもの散歩道で、バラにばかり気を取られていたら、なんとそのお宅にリンゴの木を発見。灯台下暗しとは、まさにこのことではないか。気分もグンと上向き、先日のトマトに続き、今度はリンゴ記念日だと張り切る。

門から玄関までほんのちょっとだが、森へ続く小径みたいな雰囲気を感じさせるお宅がある。低い門の左右に植えられた数本の木は、道路側へもだいぶ枝葉を広げているので、そこだけこんもりとしている。その下が、門を挟んで両脇がフェンスになっているのだが、そこに数種類のバラを絡ませている。

花盛りの頃、通りかかると仄かに香る。だが、もっとよく嗅いでみようと鼻を近づけてみても、どのバラからも香りはしない。結局、全体の力を振り絞って、ようやく微かな香りを放っていたのだとわかり、いじらしくなる。とはいうものの、人間なんぞは相手にされていない。昆虫に気づいてもらえさえすれば、それで良いのだ。

フェンスの下部にはツタが絡んで、道路の方へも這い出す勢いだ。あまり手入れしないのかなと思っていたら、ある朝、木の枝を払って、塀の回りも刈り込んでいた。その翌日、そのお宅の前を通ると、かなりさっぱりしたものの、まだ森の雰囲気は濃厚であった。この感じは、庭全体からくるのだろうかと振り返った時、ピンポン玉くらいの実がびっしりついたリンゴの木に気づいた。

 

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ちっちゃな実をいっぱいつけたリンゴの木

 

そのお宅にりんごの木があるとは意外で、すっかり心がウキウキしてしまった。これまで、バラの花ばかりに気を取られ、木の種類にまで、気を留めたことはなかった。もっともリンゴの木は、庭の横からでなければ見えない。

何年もこの側を通っていたのに、思えば、逆から歩いてきたことはなかった。リンゴの木がある側は、コンクリート塀を隔てて駐車場になっているので、逆から歩いていれば、花の頃から見逃すことなどないはずだ。

私が育った地域にリンゴの木はなかったので、リンゴの木にはなぜか憧れのような思いがある。そのため、たとえ他所のお宅だろうと、リンゴの木を見つけると嬉しくなってしまう。畑の側だと、いかにも狙っていますと思われるのではないかとか、余計な気も回すが、庭ならそっと実る様子を観察しやすい。決してオーバーではなく、あそこに行けばリンゴに会えると思うだけで、心がときめく。