照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

いずこの国にも魑魅魍魎が蠢いている

アメリカでは18日(日本時間では19日の未明)から21日までの予定で共和党大会が始まったが、トランプ氏を大統領候補に指名するのに反対の党員も多いそうで、評決の仕方ですったもんだあったという。

また今回は、スポンサーが相次いで辞退したり、元大統領のブッシュさんはじめ主流の政治家が欠席したりと、かなり盛り上がりに欠けているそうだ。おまけにその欠席理由というのが、孫のアイスクリームパーティへ出席するためって、一瞬耳を疑ったが、面白すぎる。

そして、トランプ氏の奥様メラニア夫人が初めてスピーチをしたそうだが、それがなかなか素晴らしかったという。ところが、ミッシェル・オバマ大統領夫人が、2008年にしたスピーチのパクリと判明したそうで、何ともお粗末だ。

またこれまで、トランプ氏の移民政策への発言が物議をかもしているが、元モデルの奥様は、東ヨーロッパからの移民という。昨日の党大会では、メキシコとの国境に壁を築くというトランプ氏の案が公約となったというが、他国の事ながら、何だかなという感じだ。

ところで、共和党を牛耳っているのは、コーク兄弟という大富豪だそうだ。フォーブスの世界長者番付では9、10位だが、二人合わせた資産は、1位のビル・ゲイツ氏の7、5兆より多い8兆円超えになるという。ちなみにトランプ氏の資産は、この二人の1/10という。

それから、始まりは保守派市民による草の根運動とばかり思っていたティーパーティーだが、その背後にはコーク兄弟がいるという。また、民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏に対するネガティヴキャンペーンにもお金を出しているそうだ。

これらの情報はすべて、TBSラジオ・デイキャッチという番組で、アメリカの今を伝えてくれるアメリカ在住のジャーナリスト北丸雄二さんによるものだ。

聞きながら、やる事が日本とは桁違いだとただ驚くばかりだが、一国を左右できるほどの経済力を持った人がいるってこと自体、私などには想像もつかない世界だ。まるで、ジェームズ・ロリンズの〈シグマフォース〉シリーズみたいだ。

それにしても、政治に限らず、さまざまな場面での印象操作について、改めて考えさせられる。大なり小なり、イメージに容易くのせられてしまって、後で嘆いてもはじまらない。いずこの国にも、魑魅魍魎が蠢いている。絡め取られないためには、どうすればいいのか?