照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

怒ったり笑ったりー都知事選後もしっかり目を見開いていよう

都知事選の翌日、ニュースキャスターやコメンテーターたちがどのような発言をするのか、いつもの局の夕方のラジオ番組が始まるのを待っていた。そして、やっぱりなと思った以上に、呆れた。

そこで紹介された各朝刊の論調が、更に嫌な気分を盛り上げる。まったくの男社会で上から目線の既存メディアなんて、今どき誰がその意見に感心して頷いていると思っているのだろうか。

(俺様なんてタカとかハトとか、右とか左とか、そんなの関係ないんだ。どっちにしろ批評するだけだし。ただ、トップに女さえ来なければね)と、腹の中で思っていたかどうかは分からない。

が、ひたすら女性候補をこき下ろすことばかりに熱心だったのだが、いざ済んでみれば予想外の大勝に、急にああだこうだともっともらしく、ピントの外れた戦い方の分析の方に力を注ぐ。

きっとその次は、些細な事にも「鋭く切り込んで」、(やっぱりそうだと思っていたんですよ。だから僕、最初から指摘していたでしょう)とでも言うに違いない。だが、100万票の大差は、都議会や次期東京オリンピックを牛耳る者たちばかりか、高みの見物をしているあなたたちへも突きつけられたのだということに、まだ気づかない鈍感ぶりに、ダメだコリャと思う。

ところで、敗北した陣営の責任者に関して、"自民・石原伸晃対民進・松原仁、無能界の竜虎の争い"という山本一郎さんがお書きになった8/2日付Yahoo!ニュースの記事、このタイトルがまた凄い。"無能界の竜虎の争い"ですよ。ご両人が、いかに覚悟が無く、なさけない人物かがすっかり世に知れ渡ってしまった。

一方、都議の皆様の今後の動向を、来年に控えた都議会選のため、じっくり拝見させて頂きましょうかと、都知事の初登庁に対する記事に、これまでほとんど関心の持てなかった都議会に、がぜん興味が湧いてきた。利権に群がって跋扈する輩を肥大化させたのも、自分を含む都民の、都政への無関心が招いたこととこちらも考えを改める必要がある。

誰だって、高い所から見ているだけなら偉そうなことは言える。でも、虫メガネで綻びを探して喜ぶだけの人にはなりたくない。誰もが100%満足できる理想の社会なんてありっこないけれど、自分たちの暮らす地域をどのようにしたいか、考える人でありたい。今回は、とりわけいろいろな事を考えさせられた選挙であった。