照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

野菜高騰は食を見直す良い機会

「この秋は野菜が高い」と先日のラジオで言っていたが、だいたいこの話題、時期こそ違うが、毎年繰り返されている。今年は、8月になってドカドカやってきた台風や秋雨前線の影響が響いているが、昨年4月頃も、やはり雨の日が多く日照不足が原因で野菜が高騰した。一昨年だって、確かキャベツが高い時期があった。

今回は、玉ねぎや人参といった、これまで比較的価格が安定していた野菜が高いため、とりわけ高騰している印象があるのかもしれない。

しかし、ラジオの番組制作者はピントがズレているのか、レタスにピーマン、キュウリなどをあげていた。業務用は別として、家庭では、それ秋に食べなくてもいいでしょうという、夏が旬の野菜ばかりだ。また、モヤシやキノコ類が安いとの情報には、モヤシはいつだって安いよと、天邪鬼の気分になる。

ところで、野菜が高いといっても、それほど家計を直撃するものなのかやや疑問だ。私も実際、玉ねぎや人参はよく利用するが、頭を抱え込むほどのことでもない。家族で、毎食人参を1人一本づつかじるならともかく、価格が通常の倍になったとしても、1ヶ月でどれほど割高になるのか。

もし、無視できない額なら、菓子類などの嗜好品を削ればいいのではと思ってしまう。スーパーでレジ待ちをしていると、甘い物を沢山カゴに入れている人が結構目につく。身体も家計もスリム化を目指す人には、野菜高騰はむしろ、食を見直すちょうど良い機会なのにと思う。

野菜は、皮もヘタも芯も丸ごと使うを心がけるだけで、食材全般に対する意識が変わってくる。これは経済的な面というより、栄養に目が向くようになる点がポイントだ。

野菜でも果物でも、皮と身の間に栄養があることはよく知られているが、活用していない人も多いと思う。でも、いざ野菜が高くなれば、急にそのことを思い出して、無駄なく使い切ろうという気にもなるだろう。そうして食材の徹底活用が日常的になると、冷蔵庫の奥にしまい忘れるなどということもなくなって、その結果、食費も抑えられる。

つまり、野菜が高い時は、(自分や家族にとって本当に必要な食とは何か)について考え、見直す良い機会だ。"砂糖税"が話題になる昨今、甘い物の摂取についても、じっくり検討してみるのもいい。