照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

アメを噛んで欠けた歯ー治療のたびに後悔

だいぶ前のことだが、硬いアメをガリリと噛んだところ、上の前歯の先が少し欠けてしまった。結局その部分は、プラスチックで補修しているのだが、2年くらい経つと取れてしまう。

この間も、鏡を見ていて取れていることに気づいたが、いつ取れたのかは分からない。歯医者さんへ行くのは面倒な気もするが、そのまま放っておくわけにもいかない。最初欠けた部分はほんの僅かであったが、プラスチックで補修する時に削っているので、取れるとやはり目立つ。

それにしても、なんであんなことしちゃったのだろうと、こればかりは自分の迂闊さが悔やまれる。せっかちなので、アメをいつまでも舐めていることができず、ついガリガリ齧ってしまう。子どもの頃は、梅干しのタネを齧ったりもしたが、歯を欠いたことはなかった。だから、アメぐらいで歯が欠けるとは思いもよらず、そこに油断があったのだと思う。

治療は10分くらい、しかも1回で済むのだが、補修してもらいに行くたび、あゝあの時、、、と、何の気なしにやってしまったことの大きさを思うのだ。歯くらいでそんな大袈裟なと言われそうだが、歯は大事だ。殊に前歯は、顔の印象を左右する。

自分の歯について、さほど気にしたことはなかったが、ある時スーパーで、後ろに並んだ方から話しかけられ、話の途中で、ふとその方が、きれいな歯ですねとおっしゃった。エッと思い、自分の歯を意識するようになったのはそれからだ。

外から見える前歯以外は、虫歯を治療しているので、到底自慢できる歯の持ち主ではない。でも、幸い歯並びだけは良いので、大口を開けて笑わない限り、人からは分からない。しかし、歯の大事さに気づく前に、欠いてしまったのだからと、自分の愚かさに、改めて落胆してしまった。

歯のように、取り返しがつかないことはそう多くはないが、ちょっとした注意で防げることを、油断したばかりに、あゝ、もっと気をつければ良かったと後悔することはままある。そして、歳を重ねるごとに、そのようなことは増えてくるのだろう。この際、せっかちのあわてん坊を返上しなければと考えているところだ。