照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

自分を、永遠にお姫様の地位に留めてくれる王子様なんて、所詮いないのだ

web上の記事を見ていると、30代はおろか、40代になっても結婚を夢見続ける人は多いのだなと感じる。

ある30代女性の相談に、回答者の菊乃さんという方が、"30歳を超えて「いつか王子様が」と待っていたら、やってくるのは「親の死」です。その時あなたは何歳でしょう。そこから経済的自立はもっと難しくなります。"(Livedoor news 1/17付)と答えていたが、その通りだなと思った。

相談者は、いつか結婚したら仕事も辞めるだろうと考え、特にキャリアを意識したこともなく、派遣社員として簡単な仕事だけをして働いてきたが、手取りは少なく、親も年なので、将来に不安を覚えるようになったという。そこで、どうすればいいかとなったのだが、回答では、派遣社員から脱却して、正社員になるための手順を指南している。

私も、この回答者にまったく賛成だ。ここでは独身者が対象だが、私は、結婚しているか否かに関わらず、全ての女性が、自分の将来をきちんと考えておいた方がいいと思う。相談者のように、結婚をゴールと考え、ひとたび結婚したら安泰などと思うのは大いなる勘違いだ。また、国民年金の第3号被保険者に留まるためにパートの年収を抑えるという話もよく聞くが、ここにも同じように、結婚がずっと続くとの勘違いがある。

この記事を目にしたちょうどその日の夕方、ラジオで、ここ数年の結婚に関する動向について聞いた。2015年の結婚件数のうち二割(だったと思う)が、再婚だという。5年以内の再婚が多く、女性の場合、20代で離婚した場合は再婚率も高いが、30代前半、後半と年齢が上がるにつれ下がってくるそうだ。一方の男性は、30代前半で再婚率が高く、それ以降女性同様に下がるという。

それなら、先の相談者の場合、尚のこと王子様に巡り合う確率は低くなる。それに、もし出会えたとしても、それで安心というわけにもいかないと分かる。ちなみに、このところ、結婚件数も増加していないが、離婚件数も減少傾向にあるという。しかし、熟年離婚だけは突出して増加しているそうだ。

自分の将来は安泰と思っていたのに、アラッ?となるかもしれない。そんな時、自分が社会保険に加入していたかどうかが大きなポイントになる。年金にも諸問題があって、将来的にどうなるかは疑問だが、それでも現時点で考えれば、受け取る時にまったく違ってくる。

国民年金と異なり厚生年金の場合、会社側も負担してくれるので、その分受給額が増える。その差は年収にもよるが、いざ受給する段になって、厚生年金に加入しておいて良かったとなる。

私も、実際に支払っている間は、毎月の給与明細で額の多さに溜息も出たが、会社負担分も合わせた額が、受給額に反映されるとなれば、むしろ有難く思える。といっても、私如きが受け取れる額はたかが知れている。もっと早い段階から、自分の生活設計をしておけば良かったという思いは残る。

ともかく今の時代、女性だって若いうちから、自分の足でしっかり立つと覚悟を決めなければ、いずれこんなはずじゃなかったになりかねない。自分を、永遠にお姫様の地位に留めてくれる王子様なんて、所詮いないのだと、早く気づいた方が幸せだ。