照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

まさかの"びりっこ元気だ一等賞"のマラソン大会ーこんなことってあるんだ!

ラジオを聞いていたら、「ビリの子が一番になってしまったマラソン大会」に、一瞬フェイクニュースかと思った。だが、これは岡山県笠岡市のマラソン大会で実際に起きたことだという。

小学生の参加者263人のうち、262人がコースを間違えて失格となり、一番最後を走っていた子だけが、正しいコースを完走したため優勝となったそうだ。まるで、"もぐらが見ていたうんどうかい  びりっこげんきだいっとうしょう"(「にんげんっていいな」山口あかり作詞・小林亜星作曲)みたいだなと思った。でも、なぜそんなことが起きるのと不思議であった。

3キロの同じコースを、中学生と小学生が走るのだが、先に中学生がスタートし、その少し後に小学生が走ることなっている。例年だと、小学生は中学生の最後尾についてゆくのでコースを間違えることはない。しかし、今回は中学生の参加者が40人と少なく、おまけに走るのが早かったため姿を見失い、コースを間違えてしまったそうだ。

沿道には表示があったものの分かりにくく、誘導する係員もいたが、安全確保に気をとられ、先頭を走る子どもたちが誤ったコースに入って行ったことに気づかなかったという。そして、後に続く子たちも、そのまま間違えたコースを走ってしまったという。

あまりに早いタイムに係員が確認したところ、コースを間違えたことが分かった。3キロ走るところを1.8キロしか走っていなかったそうだ。ところで、優勝した子は、前を走る子の姿も見えないほどに遅れていたことが幸いしたようだ。ランナーの最後尾には、レースを見守るため自転車に乗った係員がいて、その子を誘導したという。

優勝した子も、コースを間違えた子たちも、まさかのびっくりだっただろうな。でも、聞いている者としては、こんなことってあるんだと、むしろ微笑ましくなってくる。