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照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

十一面観音を訪ねてー聖林寺(奈良・桜井)

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聖林寺 山門

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聖林寺 十一面観音 手の部分 (パンフレットより)

聖林寺の十一面観音を拝観してきた。桜井駅からはバスで数分だが、本数が少ないのできっちり調べてゆく。行きは談山神社行きのバスに乗り、帰りは折り返してきたバスで駅まで帰ると、奈良行きの電車に接続も良い。

この観音様は、本当に綺麗なお姿をしておられる。初めて拝観したのは十数年前、扉を開けてその前に立った途端、思わずひざまずき、手を合わせたたことが思い出される。

あの時は、奈良に来る機会などそうそうないだろうと、大阪への出張のついでを利用して訪ねたのであった。誠にささやかながら住まいを手にいれたばかりで、この先、海外はおろか国内でも、自分が旅することなどないだろうと思っていた。そして、大阪まで行くのなら、聖林寺だけでも行ってみようとなったのだ。

重い心を抱えた時期でもあったが、特に観音様にお願いすることはしなかった。でも今回、聖林寺で十一面観音のお姿に接するなり、あれからこれまでの、報告とお礼がしたくなった。

心の重さが取り払われただけでなく、こうなったらいいなと、当時は夢物語の如く思われたことまで、自分が心に描いたことのほとんどが叶ったことへの、ありがとうを伝えたかった。何も願わないのにお礼なんて変じゃないかと言われそうだが、この観音様の前では、自然とそのような気持ちになる。

すっきりした思いでバス停まで行くと、バス停横の川にはアオサギがいた。慌ててスマホを取り出すも、上流の方ヘと移動して行くのでシャッターを押せない。しばらく遠目に眺めていると、やがて翼を広げて私の方ヘ飛んできた。そして、挨拶するかのように、ぐるっと大きく一回りしてから去っていった。何の意味もないただの偶然ではあるが、ちょっと嬉しかった。