照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

『車いすで飛行機に乗る時は』いすみ鉄道社長ブログで問題点がよく理解できた

今回だいぶ話題になっている、バニラエア・奄美大島空港での車椅子使用乗客への対応の件、いすみ鉄道社長ブログに、問題点は何かが非常に明解に語られている。

 

かつて航空業界におられた方だけあって、説得力がある。これで疑問に思っていたことすべてが、読み進むにつれストンと腑に落ちた。これはぜひとも多くの方々に読んで頂きたいと願う。

車いすで飛行機に乗る時は」6/29付記事はこち

http://isumi.rail.shop-pro.jp/?eid=2918

 

パラリンピックの選手に関しての記述で、

"機内備え付けの通路用の車いすなどは使用せず、自分で床を這って座席まで移動される方がほとんどです。そしてそういう方々は、手助けされるのを嫌がる人が多くて、階段だろうが通路だろうが、自分で這うようにさっさと進んでいきます。これって、知らない人がその光景を目の当たりにすると結構ショッキングだったりしますが、本人たちは当たり前に行っています"

 

に、ああそういうこともあるんだと、"知らない人"の一人として正直かなり驚いた。

 

だからこそ、今回の件では報道する側もそこをクローズアップして、読む者へ与える心理的効果を狙った見出しにしたに違いない。但し、"階段だろうが通路だろうが、自分で這うようにさっさと進んで"行くというパラリンピックの選手たちと、今回やむなくではあったにしろ同様のことをされた方との行動には、大きな違いがある。そして、ここにこそ問題の本質が窺える。

 

また、これまでは、利用規約に関してさほど深く考えることもなく飛行機を利用していたが、なるほどそういうことなのかと改めて納得した思いだ。そして、車椅子使用などの特別なことに関して、事前連絡がなぜ必要かもよく理解できる。

 

ツイッター上では、ややもすると感情だけで双方への批判に突っ走っている感があるが、なぜそうなのかを、もっと根本に立ち返って考える必要があると思われる。その一助になるのが、懇切丁寧に説明してくれるいすみ鉄道社長ブログだ。

 

この件に限らず、この方のブログでは、物事はただ単純に正しいか否か、つまり白か黒の問題ではなく、もっと複雑にさまざまな要素が絡んでいるということを改めて教えられる。そして、その要因をひとつづつ丁寧に解きほぐし、示してくれるので理解しやすい。

 

以前の「なぜ中国人たちは騒いだか」の記事でも、その背景がよく解り、簡単にマナーの問題かぐらいに考えていた私は、ニュースの上っ面を見て判断するのはアブナイと心底感じたものだ。今度も同じだ。繰り返しになるが、この『車いす・・・』の記事だけでもぜひお読み頂きたい。