照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

ルアン・パバーン 街歩き〜ラオス

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毎朝恒例  托鉢の僧   
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カーン川に架かる竹で編んだ橋
 
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右はメコン川  左は支流のカーン川
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手作りの階段 土手も有効利用で野菜畑
 
タート・クアンシーの滝から戻ると、メコン川が見晴らせる場所で食事した。先に運ばれてきたビアラオを飲んでいると、半切りにしたココナツをスプーンでこそげ取りながら食べている女性と目があった。お互い会釈すると、私の前の席に座った。マリアと自己紹介したその方はアメリカ・オハイオ州出身で、2カ月の予定で旅しているという。中国からベトナムに入り、ラオスへはバスで来たそうだ。ラオスをあちこ見学してからタイに向かい、1カ月かけて回ると言う。そのタフさに感心した。やがてマリアは、ナイトマーケットで何か食べると席を立って行った。
 
ラープ・カイを食べ終えると、私もナイトマーケットを見学しようとメインストリートへ向かった。買い物に全く関心のない私は、ちょっと見ただけで十分であった。ジュースの屋台で、マンゴーを絞ってもらう。少し氷が入ってしまったが、気にせず美味しく頂く。その後お腹を壊す事もなく安心したが、次回からは念のため気をつけようと思った。
 
翌朝、まだ暗いうちから雄鶏の刻を告げる声に、ありがたいのか迷惑なのか、予定よりだいぶ早く起きてしまった。しばらく待ってから、身支度を済ませ懐中電灯を手に托鉢の様子を見ようと出かけた。ここルアン・パバーンは山間部なので、早い時間は少し寒い。セーターを着て行く。冬の日本から着てきた衣類が役に立つ。
 
僧達が寺院へ入ってしまうと、朝市を眺めながら辺りを一回りして、ホテルに帰る事にした。屋台で買った物を分け合って食べている人もいて気を惹かれるが、ホテルへ戻れば朝食は用意されている。ラオスはフランス領だったためか、食事、殊にパンが美味しい。たっぷり頂く。
 
一休みしてから、また市内見物に出かけた。カーン川に架かる竹で編んだ橋を渡ってみる。地元以外の人は、入場料が必要だ。竹籠を広げたような橋の上を歩くのは、なかなかのスリルだ。国立博物館や寺院を幾つか回った後は、ホテルへ戻ってシャワーを浴び荷物をまとめる。空港へ行くまでの時間は、ロビーで過ごす事にした。
 
この何もない所に、せめて1週間位滞在してみたいと思った。ラオスは、時間をかけてゆっくり回ってみたい国だ。見所など無くてもいい。居るだけで安らげる。帰りに空港で出会ったご夫妻も、飛行機で隣り合わせた方も、ラオスはいい国だと言う。その方は長野の病院関係者で、ラオスから健康保険制度を学ぶための研修生を受け入れており、今回も会議でこの地を訪れたという。旅でも仕事でもひと度この国に縁ができると、皆気に入ってしまうようだ。またいつの日か、必ず訪ねよう。さようならラオス