照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

働き方を見直そう

時々、男性が仕事で頑張っているのだから、女性は家庭をしっかり支えようというような意見を、ブログで読むことがある。それまでの記事に共感することが多くても、その時点で、根本が違っていることに気付きがっかりする。40代前半くらいの方に、まだこのような考えが残っていることにも驚かされる。

今は、ひとたび結婚すれば、経済的にもずっと安泰という時代ではなくなっている。夫が会社員だからといって安心していても、会社の状況が突然変わり、失業することだってある。それでは妻が家計を支えましょうと仕事を探し始めても、おいそれとは上手くいかない。

かつて読んだ本の中に、(翼を休めないで)という文章に出会い不可解だったことがあるが、今は充分理解できる。それは、結婚して幸せに浸っている間でも、自分の翼を休めずにいることの大事さを指摘していた。人生には、何が起きるか分からない。いざ飛び立とうと思っても、すぐには出来なくなる。

具体的なことは別として、いろいろな場面で、自分が大きな変化に対応することができるかどうかの意識の問題だ。日頃から、自分の頭で考える習慣をつけていない限り、それは難しい。経済的に夫に頼っているうちに、精神的にも頼ってしまいがちだ。自分では自立しているつもりでも、いざ踏み出そうとしてそうではなかったことに初めて気づく。

結婚しても、お互いが自立した存在でありたい。夫は外で、妻は内でという意識から抜け出て、家庭は二人で築くものというように改めたい。それが根本にない限り、いつか土台がぐらつく。家事も育児も、二人でできるような働き方に変えていくことができれば、現在のさまざまな問題もだいぶ解決されるだろう。それには、現行の会社制度をがらりと変える必要がある。

効率のよい働き方をして、定時には全員が帰るという働き方をする会社が話題にはなるが、なぜか他社にはなかなか浸透しない。その辺りから、主に男性の意識改革をしてゆく必要がある。自分の人生をどう考えるかの問題でもある。それを疎かにし続ければ、退職をした後の長い人生に、どんとつけがくる。