照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

フランクフルトからローマへ

フランクフルトから二時間で、ローマに到着。ヨーロッパの人は、日本から韓国や台湾に行くくらいの時間で、ヨーロッパ各都市に行けるという地の利を改めて感じる。となると、日本はヨーロッパの人々にとってずいぶん遠い国で、まさに異国情緒溢れる国と映るのだろうかと、ふと思う。

ローマ初日、空港からテルミニ駅までのシャトルバスに乗車。6ユーロで約1時間だ。行き先別にバスが並んでいる側で、係員がチケットを販売している。ちなみに電車はテルミニ駅まで14ユーロで、約30分である。交通渋滞が予想される時間帯は、電車の方が確実だ。だが、フィレンツェまでの特急列車が、早割で19ユーロということを考えると、全席一等車とはいえ、高く感じる。急ぐ必要もないのでバスにする。

私の中で、ローマへのイメージは全くなかったが、バスが市内へ向かう間、辺りを見渡していると、ローマは、これまで訪れたヨーロッパの各都市に比べ、ずいぶん暖かい土地だと感じた。全般に樹木が丈高く、温暖な地の風景と同じような印象を受けた。昨年訪れたミラノとはまた趣が異なる。それは緯度の違いだけだろうか。気候が人に及ぼす影響なども頭に浮かび、妄想が広がってなかなか興味深い。

バスを降りてからホテルまでの道を、迷いに迷ってようやく辿り着いた。人に聞いた通りに行けばいいのだが、勝手な思い込みで曲がってしまう。いつもの事だ。全く学習しないと、自分に呆れる。それに、私の勘が働いたためしはない。

期せずして、観光名所なども歩くことになった。三人目に道を聞いた老婦人は、英語を解さないが、イタリア語で駅と告げると解ってくれ、途中まで親切に案内してくれた。とりあえず駅まで戻ってやり直したら、スムーズにいった。バスが駅の反対側に着いたので、こんがらかってしまったことがわかる。駅から徒歩3分もかからなかった。こんな時に、日本人に会いたいのだが、道を聞こうにも、聞こえてくるのは中国語ばかりだ。ある通りでは、オレンジが街路樹になっていたが、あの実の行方が気になる。

ホテルに着くとまだ部屋が用意できないという事で、荷物を預けまた街に出かけた。ちなみに、お昼はピッツアマルゲリータを頂いたが、薄いとはいえ、大皿に一枚は食べるのに苦労した。今日の食事はこれで終わりだ。こちらの人は、ずいぶんたくさん食べている。よく分からないところを適当に歩いて、地元の人が多そうな店を選んでみた。私は、味の比較をするほどのグルメではないが、明日からの食事が楽しみだ。

たっぷり歩いたおかげで、さらに土地勘がついた。明日は、バチカンシスティーナ礼拝堂を見学する。