照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

すべての道はローマへと通じる

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草花は淡々と咲き続ける

コロッセオへは、ホテルから徒歩15分ほどであった。8時15分頃着いてみれば、既に30人以上並んでいる。土曜日の朝のためか、カブール通りでは、ほとんど歩いている人には会わなかったのにと驚く。待っている間に、観光バスも次々とやってくる。


中に入ると、これぞローマと感じる。これだけ大きな建物が、よくぞ今日まで残っていたものと感心するばかりだ。そして、私はこのようなところに来たかったのだと強く感じた。また、コロッセオもさることながら、ここから見るフォロ・ロマーノは素晴らしい。心が落ち着く場所で、しばらく眺めていた。昨日までのローマのイメージとは、全く異なる。

フォロ・ロマーノに入ると、更に感激ひとしおであった。パラティーノの丘から、今度はコロッセオを望む。この眺めも素晴らしい。しばしローマの古い時代に、想いを走らせる。

崩れた遺跡の側で咲く花々に、松尾芭蕉の「・・兵どもが夢のあと」の句が浮かぶ。それにしても、ローマの遺跡群は規模が違うと感心するばかりだ。ローマへと通じるすべての道から、どれほどの富が運ばれてきたのだろうか。そういえば、イギリスにも、ハドリアヌスの長城がある。

ローマは、海を越えて尚、勢力を伸ばしていたことを思い出しながら、
フォロ・ロマーノを隈なく歩き回ったり、高台から、元老院のあった辺りを眺めたりしながら、ただただ圧倒されていた。

高台の庭園には、たわわに実ったオレンジがある。初日に街路樹として見たオレンジと同じだ。その側には花をつけた木があっていい香りを放っている。種類が違うのだろうか。私同様、その実が食べられるかどうか気になった人がいたようで、木の下には剥いた皮が捨ててあった。

観光客もまた、引きも切らずやってくる。ローマは凄い、の一言だけしか出てこない。ずっと居たいくらいだが日差しも強いので、次は、カピトリーニ美術館へカラヴァッジョの絵を見に行くことににする。階段を上がった所にあるので、丁度いい具合だ。