照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

人生にタラレバはないーいつだって自分の選んだ道が最良

私は、自分の選択に後悔しないタイプだ。根が能天気なためか、例えば、服など買った時には、何と素晴らしい物を手に入れたのだろうと、心底喜んでしまう。

あまり見比べないで決めてしまうので、正直それしか目に入らないということもある。実際、選択肢が多いほど、迷うという実験結果もあるようだ。
 
それでも、過去を振り返った折にふと、あの時に別の選択をしていたら、どうなったかと思うこともある。だが結局、今の自分へ辿りついたに違いない。

時間を蒔き戻して、試してみるわけにはいかないので、こればかりは推測するしかない。だが、ある程度生きてきた結果、現在が一番素晴らしいと思えるので、そこから導きだした考えだ。

生きるとは、苦難の代名詞なのかと思うような日々、「明けない夜はない」とか、「夜明け前が一番暗い」というありきたりの言葉より他に、心の支えにするものはなかった。
 
ただ、いつか夜が明けるというだけでは、暗さのさなかに居る者にとっては辛すぎる。私は、その期間を予測して、乗り越えようと決めた。根拠などなかったが、設定した期間が希望となった。長い長いトンネルの先に、微かに見える星の光のようであろうと、希望を持つことは強い。やがて、夜が明けた。

今となれば、それらの日々こそが、自分を鍛え、育ててくれたとさえ思える。但し、私ごときへの試練など、大したことではない。実際、数人分もの苦労を引き受けたかのような方を、何人も知っている。だが、その渦中にある時は、到底そのようなことへは、思いが至らない。
 
もう少し自分が賢かったら、他に平坦な道があっただろうかと、自問することもしばしばであった。でもどのような道を選ぼうと、結局は、現在の自分に帰結すると、今は自信を持って言える。だから、人生にタラレバなど無い。

こうしたら良かったとか、ああすれば上手くいったのに、というのは、全て幻想だ。それを山登りに例えるなら、コースが違った程度のことで、どのみち到達する場所は同じ。だから、その時々の、自分の選択を信じればいい。きっとそれが、最良に違いない。私は、本気でそう思っている。