照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

自分なりの危機管理意識を高める

前回、地下鉄のホームで電車を待っていたイスラム教徒の女性が、電車が入ってくるタイミングで突き落とされそうになったロンドンの事件に触れたが、だいぶ前、日本でも同様のことがあったのを思い出した。
 
その時は、国籍や宗教がらみではなかったと思うが、あれ以来私は、電車を待つ時は極力気をつけるようになった。殊に、先頭に並んだ時などは、突然押されたらどうするかを考え、おおげさではなく常に警戒している。
 
トラブルからの線路突き落とし事件も、つい先月起きたばかりだ。それは、歩きスマホで、肩が当ったことが発端ということだ。さすがに歩きながらや、混雑時の車内でスマホを手にすることはしないが、座れた時などは、私もつい覗いてしまう。
 
だが、今回のパリでのテロ事件以降、通勤時にスマホを見ることは止めた。車内や駅に限らずどこでも、突然何かが起きたら、自分だけ逃れることができるなどとは思えないが、周囲に注意を払い、どうすればいいかを意識するに越したことはない。
 
それは、旅先、特に海外にいる時、私が常にしていることだ。大都市では、道を歩く時はもちろん、横断歩道で待つ間も用心深く行動しているが、国内ではつい油断しがちであった。しかしこれからは、どこにいても、気を抜かないようにするつもりだ。
 
それと、訪れる先々の国の言葉までは無理としても、情報を取るためには、自分のなまくら英語を、もっとブラッシュアップする必要があると感じた。「旅先で身を守るのは言葉だよ」という長男の言葉が、今、改めて大きく響いてくる。
 
それは、英語以外にも、その国の言葉を、多少は準備しておいた方がいいということであったけれど、取りあえず英語は重要だ。英語を話す人が少ない地域でも、ホテルでは通じるし、衛星放送で英語ニュースは見られる、場合によっては新聞もある。
 
英語を勉強したってという意見もあるけれど、世界で起きていることを知るには、やはり必要だ。パリで事件が起きる前に、ベイルートでもテロがあったというが、私は知らなかった。もっとさまざまなことへも関心を向ける必要があると、痛感している。
 
自分だけがではなく、自分が助からなければ、人へも手が差し伸べられない。それを念頭に置いて、その場で自分ならどうするかを常に考えておきたい。但し、そのような場に遭遇することが無いようにと、祈りばかりではあるが。