照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

クローゼットを開けてー服の世代交代を考える

師走を前にクローゼットの中を見渡すと(というほど広くはないが)、そろそろ新人さんにも入ってもらって、服の世代交代などしたほうがいいかなと思えてくる。ついこの間買ったつもりがどれも皆、ベテランの域に達しつつある。
 
おしゃれは好きだけど、服への興味が、以前よりは薄れた気がする。もともと、物を持たない傾向にはあったけれど、この頃はとみにそれが強まってきた。取りあえず手持ちの服で何とかしようと、あれこれ工夫を重ねてきたが、さすがに少し寂しくなってきた。
 
思い立って探しに行ってみたけれど、見た途端にワッと心踊るような服には出会えなかった。オヤッと足を停める服があっても、値札に、それほどの価値を認めがたく、結局はよしてしまう。
 
ここ何年かベーシックな物は、量販店の物と比べても、価格の差ほどは、品質に変わりがないと感じていたが、近頃では、デザインにもそれが当てはまるように思える。それと比例するように、気になっていたブランドが、いつの間にか縮小されている。もしくは、無くなってしまった。
 
実際デパートでは、婦人服の売れ行きが悪いらしい。皆、商品と価格にギャップを感じて、お金の使い方が、堅実に変ってきたということだろうか。もしくは、経済的な余裕が無くなってきているのかもしれない。

かつては、一生物という言葉が心をくすぐり、財布のひもをゆるめさせたこともあった。だが、例えどれほど高価であろうと、一生物の座に収まり続ける服など無いと、今では誰もが知っている。

古ぼけてきたデザインの服を、価格ゆえに手放せずに着続けたところで、何とも心弾まない。それよりは、手頃な品を、短いサイクルで着ることを楽しんだ方がいいと考える人が多数派になっても、不思議ではない。

ところで、差し当たっての私の問題は、新入りのための面接を繰り返すことだ。おしゃれ心をくすぐる装いはないかと、通勤の行き帰りに人の装いを観察しながら思案する。それとも、もう少し、とことん着尽くしてから考えようか。悩むところだ。