照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

季節がずれた銀杏の黄葉に思う

街路樹の銀杏が存在感を増していると、昨日の朝、歩いていて気づいた。通常だと、晩秋の光景だ。もっとも、私の住まいの辺りでは、先週の土曜に散歩した折、銀杏ばかりか、カエデやドウダンツツジの鮮やかさが目を引いた。いつの間にと、更にその一週前の色との違いに驚かされた。
 
同僚も、駅から会社までの道すがら、すっかり黄金色になった銀杏が印象的だったらしく、しばしその話題になった。しかし、暖かいのもいいけど、例年と違うのは何だか落ちつかないなと言う。
 
実際、暖かい方が過ごしやすいのも事実だ。しかし、自分だけの事から離れ、さまざまな視点からすればどうなのかなと、ちらっと頭をかすめる。
 
今回予想される暖冬は、エルニーニョ現象のせいということだが、過去には、それにより干ばつや洪水などの深刻な被害にみまわれた国もある。暖かいとただ喜んでばかりもいられず、なかなか複雑な心境だ。
 
ちなみにエルニーニョ現象とは、”太平洋赤道域の中央部(日付変更線付近)から南米のペルー沿岸にかけての広い海域で、海面水温が平年に比べて高くなり、その状態が半年から1年半程度続く現象であり、数年に一度発生します。”とのことだ。(気象庁のホームページ、よくある質問より)
 
また、”エルニーニョ現象が起こっているときには、大気の方も変化しており、大気と海洋の相互作用が重要であることがわかっています。 しかし、発生のきっかけは何かということになると十分には解明されていません。”ということで、なぜかまでは、まだはっきりしていないそうだ。
 
それに、エルニーニョ現象地球温暖化が関係あるかどうかも、研究者の間でも、意見が一致しているわけでもないという。ということは、個人の生活が回りまわって、エルニーニョ現象に影響を及ぼしているのかどうかも、今のところ正確には解らないということだ。
 
それでも、私たち一人ひとりが、自分たちの地球は自分たちで守るという意識を持って暮らすことは必要だと思う。そんなことを考えていたら、昨夜帰宅する頃には、風も冷たかった。ここ数日は、平年並みの気温になるという。

となれば、北風小僧の寒太郎も、木々の葉を落とそうと待ち構えているに違いない。その前に、季節がずれた銀杏の黄葉から、さまざまなことに気づかされてよかった。