照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

電車の窓ガラスに映る自分をしっかり見つめよう

電車の窓ガラスは、一番正直に自分の今を映し出す。これが私?と、何かの見間違いではないかと思いたくなるほどの現実を、突きつけてくる。

男性はいざ知らず、とかく女性は、どれほど歳を重ねようと、記憶の中でもピカイチの自分が、いつだって自分の基準になる。そしてそれが、人の目にも同様に映っていると感違いしてしまいがちだ。だから電車の前で、ギョッとしてしまう。

だがやがては、自分の部屋にある鏡ばかりか、あらゆる鏡からは見えてこない真実に、これを受け止めるしかないと思い直す。アンチエイジングとか張り切って、抗ったところで仕方がない。本人が気づかないだけで、抵抗すればするほど、醜くなってゆく事例にはしょっちゅうお目にかかる。せめてできるのは、精神の若さを保つことだけだ。

永遠の若さも美もないと、当たり前のことにため息のひとつもつきたくなるが、美からかなり遠くに位置する私にとって、そんなの関係ないからいいだろうとの声が聞こえてきそうだ。でも、乙女時代を遠に過ぎても心は複雑だ。これも、失われたものへの郷愁か。

昔を懐かしんだり、後悔したりはしないというのが、自分の信条ではあるけれど、人間だもの、時にはかつての無邪気な自分が顔をだす。化粧水すらつけずに、海でおもいっきり強い陽射しに晒されていた20代の自分に、今さらだが、肌の乾燥にはご用心と教えてあげたい。

シワの一番の原因は何といっても乾燥で、たるみは、加齢による筋肉の低下だ。そういえば昨日、コラーゲンは、食べても飲んでも塗っても効果が無いという記事を目にした。何年も前からブームで、せっせと摂取している人も多いと思うが、無理に努力している人は止めどきかもしれない。

ファッションを含めた雰囲気まで、歳を重ねて尚、良いなと思える、つまりお手本にしたいような人が見えてこない。結局自分なりに、ありたい姿を模索してゆくよりないのか。そう考えれば、老いるのもまた楽しからずやの心境になる。