照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

どんよりとした寒い日こそ散歩日和

(ストレスに強いのは、身体の丈夫な人、考え方が柔軟な人、コミュニュケーション能力が高い人)だそうだ。しかし、そのような人には、ストレスに強い以前に、ストレスの文字など無縁のような気がすると思いながらラジオに耳を傾けていた。

そして、(ストレスはその日のうちに解消、それには三つのR、休息、リラックス、再生・・・)と続いたが、皆、それがスムーズにいかずもがいているだろうにと、まったく当たり前の対処法に、少しカックンとなる。

だいたいラジオの健康コーナーで教えてくれるのは、ごくありふれたことばかりで、目新しいことなどない。でも、聞き逃さないようにと、せっせとメモを取る人も多いのだろう。放送後に寄せられるお便りからは、熱心な人の姿が浮かび上がる。皆、健康には関心が高いのだ。

しかし、ラジオやテレビの前にじっと座って、役に立ちそうな情報に感心して頷いているよりは、歩いた方が身体にも心にもずっと有益だ。"ストレスに強い身体の丈夫な人"にも近づける。三つのRも、知らぬ間に取り入れられる。ちなみに、ゴロンと横になっているだけが、休息ではない。(それは、むしろ筋肉の低下を招くことになるので要注意だ。)

気に障ることやモヤモヤする些細なことも、他所のお宅の、丹精がうかがえる花など眺めながら歩いているうちには、遠のいてゆく。深刻に考えていたことも、まあいいかと一呼吸おいてみられるようになる。散歩は、本当におすすめの気分転換だ。メジロが、枝から枝へ、花の蜜をもとめる姿にも出合えるかもしれない。

寒いからと億劫だったりする曇り空の時こそ、散歩日和だ。怯む心に気合を入れて、一歩踏み出してみると、うつむきそうになった心がぐんと上向く。できれば静かな道を選んで、微かな音に耳を傾けてみると良い。生きているって、それだけで素晴らしいと思えてくる。