照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

三十三間堂ー京都にて


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チケットとパンフレット

智積院から三十三間堂に回る。ここは結構な人出だが、拝観しずらいほどではない。中央の千手観音坐像、その左右に1000体の千手観音立像が並ぶのは壮観だ。

ずっと前にテレビで、千手観音立像の修復作業の様子を見たことがあるが、なかなか地道な仕事だ。いくら番号を振っておいても、手の位置を間違えることもあると言っていたような記憶がある。

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三十三間堂というだけあって、広いお堂内をぐるりと巡ってから、次は外側から眺めてみる。長く伸びた屋根の造りが何とも良い。

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九条ねぎうどん

この後は、歩いて駅まで向かうことにする。バスで来た道を帰るだけで、迷うこともなさそうだ。途中、手打ちうどんの看板に惹かれ入ってみる。九条ねぎうどんを頼むと、嬉しいことに食べても食べてもどっさりのねぎ、かつおダシの効いたおつゆも美味しい。大盛りかと思うほどのうどんの量に、残すのも心苦しく何とか食べきったが、さすが満腹になった。

駅までの道は、歩いている人も多い。駅前に着くと、午前中よりもバス待ちの列は短い。午前中の混雑には驚いたが、やはり2月は、観光客も少なめなのだろうか。私が一人で京都を訪れたのも18歳になったばかり、高校卒業の直前、丁度この時期であった。今思えば、記念すべき初一人旅だ。

折良く、旦那さんの転勤で京都に住むことになった従姉妹がいて、そこに数日間泊めてもらい、ひとりであちこちまわった。雪の降りそうな寒い日に、大原の三千院へ行ったのは懐かしい。またその時、祇王寺を初めて訪れたのだが、以来、私の一番好きなお寺となっている。ちなみに、広隆寺弥勒菩薩は、京都で一番好きな仏像だ。

本当は、広隆寺へも行こうと考えていたが、既にお寺を2箇所回ったので、もう他へは寄らないことにする。たったそれだけでと言われそうだが、正直なところ、あまり詰め込みたくなかった。ゆったりした心持ちも、感激も、自分の許容量を超えると分散しそうであった。残念ながら、キャパシティが少ないのである。というわけで、早々と宿泊先の奈良へ向かうことにする。