照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

鴨さんと散歩もまた楽し

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鴨さん 何か見つけたかな

せせらぎ沿いに緑道を右に左にと歩いていると、鴨がいた。これはスケッチのいい材料と写真に収めてから、しばらく後をついて歩いていた。

鴨は、一見スイスイと泳いでいるように見えるが、後ろから見ると、せせらぎが浅いので、足で底を蹴るように進んでいる。丁度、幼い子が、足で蹴って進む車に乗っている時のような感じで、ちょっとユーモラスだ。もう少し深い場所にくると、底に着かずに足で水を掻いて進める。

また、せせらぎには所々に段差があるため、鴨はそこで一旦泳ぐのを止めて、歩いて越さないければならない。その時、小さくグワッグワッグワッと鳴いた。アレっと思って、次の段差で耳を澄まし待ち構えていると、またもや同じように鳴いた。

私には、鴨が、(ヨッコイショ)とか、(何だ。また段差か)と言っているように思えた。やがて鴨は、来た流れを引き返したのだが、戻り道でもやはり、段差のたびに、グワッグワッグワッと鳴く。

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ここではスーイスイ

そのうち、反対側からもう一羽が合流して、一緒にせせらぎの中の茂みを突いたりしている。つがいなのかと思っていると、更に一羽がやってきて、今度は三羽で同じ方に向かっている。そして、泳ぎながらそれぞれが、グワッグワッグワッと鳴きだした。まるで、会話をしているような雰囲気だ。

そこはせせらぎの終わりに近く、その先へは進めないように、網が張ってある。(この後どうする。まだもう少し、ここにいる。それとも、246をちょこッと飛んで、目黒川へ行く?)と、三羽で相談している感じだ。私も、鴨たちがどうするか見届けたかったけれど、結局待ちきれずに、さよならして散歩を続けた。

ちなみにせせらぎには、鯉や小さい魚もいる。鯉が、水中の石についた藻を、突っついたりするのを見ているのも面白い。以前ここで、シラサギが餌を探す場面に出会ったこともある。こうして、心ゆくまで眺めていられるって、もの凄く幸せなことと嬉しくなる。(時間があるって、こういうことなんだ)