照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

ヤマザキマリさんの爆笑講演会

ヤマザキマリさんの『イタリア家族』がとっても面白かったので、これはぜひご本人の話も聴いてみたいと、昨日、田町まで出かけてきた。(「ヤマザキマリの人生壁知らず」・港区リーブラホール)

この講演は、港区男女平等参画フェスタという催しの一つで、港区民以外でも申し込み可ということだったので応募したものだ。

17歳の時から11年暮らしイタリアから帰国した後、郷里の北海道で、テレビの温泉リポーターをなさっていたということで、手慣れた話しぶりに、1時間半笑いっぱなしであった。

イタリア料理のコーナーも受け持っていたとかで、街中では、"あのがさつな料理の人"と、なかなか人気を博していたようだ。切った野菜をまな板からそのままフライパンに入れたら外にこぼれたので、急いで拾ってフライパンに入れたらしい。

確かに生放送中では、ご本人言うところの"がさつ"さに、アナウンサーはびっくりしたかもしれない。だが、家庭の奥様方も、概ね、似たり寄ったりのことをしているだろう。ヤマザキマリさんではないが、"火を通せば大丈夫よ"で、さほど問題はない。

普通の人ならお澄ましして気取ってしまう部分を、アッケラカンと晒し出す。聞いているだけでもまったく型破りの料理コーナーだ。番組を見た人は、これなら自分にもできそうだと、俄然イタリア料理に腕を振るいだしたのではないだろうか。おまけに、こんなに安くできるんですと、毎回原価も教えてくれるのだから、試してみない手はない。

ブログでご本人の写真を見た時、飾り気のまったくない方だなと感じ、まさにそこに惹かれて、実物に興味が湧いたのだが、服装から話し方から、まさにその通りの方であった。ご自身のお母様の事を、フロンティア精神に満ち溢れた方と言わていたが、それは、ヤマザキマリさんに引き継がれて、更にパワーアップしているようだ。まったく逞しい。

壁知らずと言っても、超えなければならない幾つもの壁があったに違いない。でも、ヤマザキマリさんは壁の前で泣いたりしない。どうしたらこの壁の向こうに行けるか、自分なりに考え、深刻に陥ることなく、楽しみながらやってみる。そして、いつだって気づいたら超えていたという感じだったのかもしれない。

こういう話を聴いていると、こちらにも元気が漲ってくる。このような機会を、区民以外にも開放してくれた港区さんに感謝の一言だ。