私がイヌワシならゴールデンイーグルと呼ばれたい
昨日の朝のラジオで、バードカービング作家の鈴木勉さんがイヌワシについて話されていた。その生態に、面白いと耳を傾けているうちに、話が名前の由来に及んだ。何とイヌワシのイヌには、やや劣るという意味合いがあるそうだ。植物でも、イヌツゲのようにイヌを冠した名前があるが、それと同様だという。
これは意外であった。何が劣るのかといえば、それは尾羽の色だという。弓矢の矢に使う羽が、鷹などに比べ、模様がなく単調のため劣るとみられたらしい。羽の色ゆえに日本ではイヌワシと呼ばれる鳥が、英名ではゴールデンイーグルというのも、イメージにだいぶ差が感じられる。
ゴールデンイーグルの方が、両方の羽を広げたら2メートルにもなるという鳥の名に相応しい気がする。もし、私がこの鳥だったら、イヌワシよりは、やはりゴールデンイーグルと呼ばれたい。高い木の天辺から、辺りを睥睨している姿を想像すると、ずいぶんカッコ良いではないか。
ところで、人間から自分がどんな名で呼ばれているかなどとは知る由もないイヌワシは、今日もせっせと雛に餌を運んでいるかな。雛が巣立つまでに時間がかかるイヌワシは、ちょうど今頃からが子育ての時期だという。昨今、さまざまな要因からその数が減少しつつあるというが、諸事情を乗り越え、雛よ立派に育てと願う。