照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

こんなピクニック気分の校外学習は楽しそう!ーバルセロナ

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サグラダ・ファミリア 前景

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ちょっとテーマパークっぽい感じ

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中に乗り物があったら子どもたちが喜びそう

 

バルセロナ2日目。サグラダ・ファミリアへ行こうと地下鉄に乗ると、車内には、小学低学年かと思われる子どもたちが大勢乗っていて、座席で、あるいは立ったまま朝食のサンドイッチを食べている。その子たちの横に、一つ席が空いていたので私も座る。

 

隣席の男の子二人はふざけていて、片方の子が頭を後ろにのけぞらせた途端、思いっきり窓ガラスにゴチンとしてしまった。当人は、一瞬何が起こったのか戸惑ったようでリアクションをしかねている。でも、回りの子たちが痛かったでしょうと同情すると、いきなりおどけ出した。もしママと一緒だったら、泣き出していたかもしれない場面だ。

 

だが、ひょうきんに「オーマイゴッド!」とやっている子を横目で見ると、これは成長が楽しみだと思うほどのハンサム君だ。よく見ると、髪型もオシャレに決めている。私は、痛い思いもパフォーマンスに変えてしまう子が可笑しくてつい笑ってしまったが、それが受けたと思ったのか隣の席の子も「オーマイゴッド!」とやりだす。

 

下を向いてこっそり笑っていたつもりだけれど、別の子どもたちの注意を集めてしまったようで、皆が興味深そうに視線を向けてくる。スペイン語の本に、(歳はいくつですか)とあったのに、何で抜き書きしてこなかったのかと、今更ながら残念に思う。こんな表現、まず使うことなどないだろうと考えたのだが、こんな時こそ役に立ったのに。

 

ドアの近くに立って、やはりサンドイッチをかじっていた男性が引率の教師のようで、時々子どもたちに注意を与える。老人が乗車してくると、席を代わるよう促し、パンを包んだラップの破片が落ちているのを見つけると、拾うよう指示する。名前を言われた子が従わないと、別の子に拾うようにと言う。サグラダ・ファミリア駅に到着する直前、子どもたちが立った後の席からパン屑を手で払い落としてきれいにしていた。ちなみに皆さん、ジュースやら何やらのゴミはすべてポケットだ。

 

教師も含め全員手ぶらなので、どこへ行くのかと思っていたが、この日はサグラダ・ファミリアを見学のようだ。チケットを持たない私が、周辺をぐるっと回って、本日売り切れの札が掛かった売り場近くまで行くと、あの子たちが中に入ってゆくところであった。他の車両にも乗っていたようで、結局子どもたちは20人位いて、大人3人で引率していた。

 

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ミロの壁画  カタルーニャ美術館

(前にも書いたが)、その後カタルーニャ美術館に行くと、またもや、地下鉄で会った子たちと同じ年頃の子どもたちが、20人ほど、3人の大人に引率されてきて、ミロの壁画の前で、全員が輪になってレクチャーを受けていた。教師の方に顔を向ける子どもたちの表情がとても可愛らしい。歩き疲れてソファーに座っていた私は、言葉は分からないままに彼らの様子をずっと眺めていた。

 

私が美術館を出る時にも、別の子どもたちの一団が入ってきた。この日は、どこも校外学習の日なのだろうか。半分くらいの子が、先の一団同様、お揃いのオレンジ色と黒のジャージをきている。この中から、将来のミロやピカソやダリが出てくるのかもしれない。あるいはガウディもね。楽しみだ。

 

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中央奥にそびえるのがカタルーニャ美術館