照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

タイ アユタヤにて〜ワット・チャイ・ワタラナームの静けさに惹かれて

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ワット・チャイ・ワタラナーム
 
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ワット・マハタートの仏頭
 
代々木公園で開催されたタイ、ラオスフェスティバルをたまたま訪れた。2012年5月の事だ。それまで何度も開催されていたが、関心がなく足を運んだ事がなかった。
 
初めて目にする料理が並んだ屋台を見て回っていると、ラオスの観光案内のブースが目に留まった。その途端、行ってみたいと感じた。ラオスの民話を一つ知っているだけで、他に何の知識もなかった。それは、アジアの国の民話を集めた子供向けの英語の本で読んでいた。
 
辛い物を好まない私にとって、タイやラオスの料理は馴染みがなかった。幾種類か買い求め、ビアラオと一緒に頂いたそれらは辛いが美味しく感じられた。これを現地で味わってみたいと思った。料理に惹かれ、正月休みはタイ、ラオスで過ごす事に決めた。
 
初めてのタイは暑さに閉口したが、食べ物は美味しかった。屋台で出される料理は、安く量も私には手頃であった。朝は屋台で、昼と夜は店で味わった。食べる事が中心の旅は初めてであった。
 
ちょっと観光もと、チャオプラヤー川を運行する船に乗れば物凄い混雑ぶりであった。寺院を一箇所だけ見学すると、王宮へも寄らずにホテルへ引き上げてきた。暑さと人波にも負けずに訪れたい場所は思い浮かばなかった。カオサンへも格別の興味はなかった。暑さ湿度だけでなく、もともと混沌とした雰囲気が苦手であった。
 
翌日列車に乗ってでかけたアユタヤは、観光客が多いとはいえ、バンコク程ではなかった。トゥクトゥクで数箇所回ったが、最も気に入ったのがワット・チャイ・ワタラナームである。
 
チャオプラヤー川のほとりにあるこの遺跡は、静寂そのものであった。小鳥の声を聞きながら遺跡を眺めていると、心地良さにいつまでも佇んでいたくなる。落ち着いた清々しい空間だ。このような場所を、人はパワースポットと呼ぶのかもしれない。
 
ここへ来ただけで、十分であった。アンコールワットに続いて訪れたタイ・アユタヤが気に入り、これからはアジア方面へも旅してみようと思い始めていた。