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照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

甘みの少ないメロンにキンコウリみたいと懐かしさが蘇る

先日、姪のところで食べたメロンは、甘さがかなり控えめであった。知り合いから頂いた物だから、無理して食べなくてもいいと言われたが、そのほのかな甘さがかえって懐かしく、子どもの頃食べた、キンコウリを思い出した。

といっても、キンコウリを食べた記憶はごく僅かで、やがてプリンスメロンにとって代わられた。それからしばらくは、気軽に食べられるメロンといえばこのプリンスメロンで、マスクメロンなどまったく縁がなかった。

それが、マスクメロンを思わせる網目の入った安価なメロンが登場するや、プリンスメロンの存在はすっかり霞んでしまった。主流が網目系のメロンに変わると共に、甘さも増していったような気がする。それはメロンに限らず、今では他の果物や野菜まで甘さを競っている。

もともと酸味の強い物が苦手であったので、最初は糖度の高さを喜んでいたが、次第に果物から遠ざかってしまった。たまに果物を買うとなると、今はむしろ、酸味の勝った物を求める傾向がある。甘いだけより、ずっと味に深みが増して美味しい。

この間頂いたメロンでいえば、味云々というより、こんな感じだったなと、いわばノスタルジアでついつい手が伸びた。

でも今の時代、わざわざ甘味の少ない果実を求める人もいないだろうから、キンコウリなんてとっくに姿を消しているのかと思いきや、検索すると出てきたのにはびっくりした。

叶うものなら、もう一度食べてみたい気もする。でも実際のところ、エッこんな味だったと思うのかな。やはり懐かしさは、ワカメちゃんカットの頃の思い出に閉じこめておく方が無難かもしれない。

ところで、甘みの少ないメロンだって、なかなか捨てたものじゃない。こうして、次から次へといろんなことを思い出させてくれる。母の墓参りに行った日に、母が切ってくれたキンコウリみたいなメロンに出合うなんて、出来すぎみたいだが本当の話だ。