照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

うさぎの搗くお餅はどんな味?

土曜の夜、ふと気づけば、窓の外にまんまるのお月様。よく見ようとベランダに出ると、まるで作り物のように夜空に浮かんでいた。こんな絵に描いたようような月を見るのは、ずいぶん久しい。たったそれだけのことが、なぜか嬉しく思える。人の喜びって、結局このようなほんの小さなことの積み重ねだなと思う。

ところで、考えることは皆同じ、翌朝のラジオでも、十五夜の月が話題に上っていた。ああそういえば15日だったと、それを聞くまで十五夜とは結びつかず、まるで昼行灯さながらの自分に苦笑する。

風流のカケラもない私だが、ススキやお団子を供えてお月見したというお便りなど聞いていると、そういうのも時にはいいなと思う。日常とはまた違った時の流れに身を委ね、うさぎがお餅を搗く様子を眺めているのも楽しそうだ。

うさぎが月に住むようになったいきさつは、子どもの頃本で読んで、正直あまり好きになれなかった。でも、伝説がどうであれ、月にうさぎがいて、せっせとお餅を搗いていると思っていた方がワクワクする。

そういえば、うさぎは搗いたお餅をどうするのだろう。もしかして、私はお汁粉が好物でね、とか言いながら嬉しそうにあずきなど煮るのかな。それともきな粉餅が好みかな。まさか納豆餅は食べないだろう。

な〜んて、時には幼子の世界に遊ぶのもいい。きっと、少々疲れた身体も心もリフレッシュするに違いない。何しろ脳は、些細なことでご機嫌になってしまうのだから。ぜひお試しを!