照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

2016年ポルトガルの旅 ナザレからコインブラへ

旅4日目、本日は8時10分のバスでコインブラへ移動する。10時50分のバスにしようか迷ったのだが、ガイドブックには7時15分から運行すると書かれているケーブルカーは、山の中腹に停まったままだ。おまけに、空模様もどんよりしている。

チェックアウトしようと7時半にフロントへ行くと、誰もいない。レストランの中に、朝8時からの朝食の準備をしている若い男性がいたので声を掛けたところ、チェックアウトはしたことがないという。私も、まさかこの時間に、フロントに誰もいないとは思いもよらなかった。

支払いはまだ済んでいないと言うと、携帯で誰かに電話をかけて指示を仰いでいる。やや手間取ったが、カードでの支払いも済みホッとした。ホテルのレストラン担当の男性も、安堵したように、これ初めてやったんですとニッコリする。

パンや果物を並べていたら、いきなりチェックアウトと言われ焦ったようだが、彼もよほどホッとしたのだろう。ついでに、乗り物酔いの薬を飲むため胃に何か入れたいので、パンを貰うことにした。小ぶりのエッグタルトを、2個ナプキンに包んで貰う。すると、飲み物はどうかと勧めてくれる。だが、時間がないし、水は持っているので、お断りしてホテルを後にした。

パンは貰っておいて良かった。初めは、どこかで買おうと思っていたのだが、店など開いていないし、人もあまり歩いていない。かろうじて開店準備しているくらいだ。皆さん夜が遅い分、朝も遅いのだろうか。

バスターミナルへ着いて切符(13.3ユーロ)を購入し、バスを待つ。高校生らしき年代がずいぶん集まっている。その場にいる全員がコインブラ方面かと思いきや、学生さんたちは、私のより10分ほど早く出発する別のバスに、ワイワイガヤガヤと乗り込んでいった。エネルギーが満ち溢れていて、まだ時差ボケでボーッとしている私とは大違いだ。

時刻通りに発車したバスは、幾つかのバス停やバスターミナルに寄って進み、コインブラには10時頃到着した。コインブラは、それまで通過してきた街とは全然規模が違ってやや驚く。ポルトガル第3の都市なのだから当たり前か。でも、急に都会が現れた感じだ。

バスターミナルの前の通りを右の方に歩いて行くと、10分ほどでコインブラ駅に着く。私が宿泊するホテル・ブラガンサは、駅の側だ。取り敢えず荷物を預かって貰って、コインブラ大学を見学に行くことにした。
続く