照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

鼻水すすりは単なるクセかもしれないーすすらずにかみましょうと提案したい

図書館にいると、この時期は風邪気味の方が多いのか、鼻をすする音があちこちから聞こえる。このズズっという音が汚く感じられて、どうにも耳触りで仕方がない。しかも、一人が大きな音を立てると、まるで引きずられるかのように、我も我もとすすりあげはじめるのだ。

私が利用する図書館の閲覧席は、壁もしくは窓に面して机が並んでいる。椅子の後ろが通路になっていて、その横に書架がある。本を探すために人の出入りもあるが、奥の方は概して静かだ。だから、鼻水をすすりあげる音は、席が離れていてもよく聞こえる。

I、2度ならまだしも、ひっきりなしに盛大な音を立て続けられると、ティッシュを差し上げた方がいいのかどうか悩むところだ。しかし、ティッシュをどうぞというのも、相手の気分を害さないかとこれまた考えてしまう。

ティッシュの件は様子見ということにして、自分のやっていることに集中しようと努力する。そのうちに、とうとう鼻をかんでくれた。なんだティッシュ持っていたんだと思う反面、やはり余計なことしなくてよかったと安堵する。

最初、その盛大な音に気づいた時、それとなく顔を見たら高校生らしき若いお嬢さんで、ややびっくりした。鼻炎か風邪のためかは分からないが、鼻をすするのがクセになっていて、自分の立ててる音が、どれくらい大きいかなんて考えたこともないのだろうなと思った。

だが、そのお嬢さんがズズっとやったすぐ後に、ちょうど彼女の真後ろで本を探していた人が、呼応するかのように更に大きくズズっとやった。すると、彼女は、鼻をすすりあげるのを止めてしまった。すぐ間近で聞いた音に、感じるところがあったのかもしれない。

すると、控えめではあるが、ズズっとお嬢さんに唱和していた人たちの音も、止んでしまったではないか。かといって、目立つほどに大きな音を立てて鼻をかんでいる人もいない。何だこれは、別に鼻水をすすりあげる必要なかったんじゃないと思った。鼻水すすりって、意識すれば止められるんだとこれまたびっくりした。

私も、寒い朝散歩していると鼻水が出てくることがある。かむほどでもないかと、ちょっとすすっておきたくなるが、これがクセの元になると、ティッシュでかむようにしている。それぞれ事情もあるだろうが、クセになっているに過ぎないこともある。鼻水は、すすらずにかみましょうと提案したい。