照る葉の森から

旅や日常での出会いを、スケッチするように綴ります。それは絵であり人であり、etc・・・。その時々で心に残った事を、私の一枚として切り取ります。

月ヶ瀬梅林(奈良)で花と団子に満足

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バス停に、観梅バスの案内が大きく出ていたのを見て、これは良い機会と月ヶ瀬梅林に行くことにした。奈良市内から、バスで約1時間と近い。この時期は、平日でも臨時の急行バスがでる。また、路線バスなのでPASMOも使える。

混む土日を避けて、朝からよく晴れた木曜日(3/15)、早速バスに乗った。途中のバス停には、柳生という地名もあって、観光客らしき男性3人組が降りていった。剣豪で知られた柳生十兵衛の故郷なのかなと、私も多少の興味が湧く。

やがて、バスが坂を下って行くと川が見えてくる。その川沿いの道路には、梅の大木が連なって、ピンクや白や赤の花を咲かせている。とっても綺麗だ。後方の座席に陣取って世間話に夢中だったおばあさんたちも、口々に、「まあキレイ!」を連発している。みなさん、もうすっかり観梅モードだ。

終点の尾山(月ヶ瀬梅林)で下車する。(*バスによっては、一つ先の梅の里月ヶ瀬温泉が終点となる。)梅林への入り口に進む前に、草もちを焼いている店の前で足が止まる。一つ購入して口に入れると、ヨモギの香りたっぷりで美味しい。子どもの頃、母が作ってくれた草もちの味だ。

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山道を少し登ると、一目八景という場所に来る。さすが、眺めが素晴らしい。今年は寒くて開花が遅れているということだが、それでも結構咲いていて、"あたりは甘酸っぱい香りで満たされます"という宣伝文句の香りこそしないものの、十分目を楽しませてくれる。平日だが、人手も案外ある。

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上ったり下りたりしながら、梅の花と共に辺りの景色を堪能、適当なところで折り返して、再びバス停に向かう。

帰りもまた、同じ店で草もちを購入する。自家製かと尋ねてみれば、近所の人に頼んで作ってもらっているとのことであった。きっと町場の草もちとは、ヨモギの入れ方が違うんだ。だから美味しいんだな、と一人で納得する。

実際、このように美味しいヨモギ餅もしくは草だんごには、めったにお目にかかれない。残念ながら、濃い草色の割には、さほど香りがしないのが一般的だ。おかげでこの日は、花も団子もの月ヶ瀬行きとなって、単純な私はすっかり嬉しくなってしまった。月ヶ瀬に行って良かった。